【加筆編】むすんで、つないで:第十結節(みかんぐみ・愛知万博トヨタグループサイト)
(承前)
つながる紋章だと、こういうものも作られていた。
神奈川県横浜市中区
株式会社みかんぐみ
手ぬぐい/LUV
野老朝雄
橙
常盤緑
檜皮
350 × 850mm
1,550円(税込)
「みかんぐみ」は、加茂紀和子、曽我部昌史、竹内昌義、マニュエル・タルディッツの4人による建築設計事務所。野老とのコラボにより手ぬぐいが作られたというわけ。通販ショップ “MOS” だけの限定発売っす!!(な、何故手ぬぐいを!?)
両者の関わりは古く、みかんぐみのCIも野老の2006年の作。そもそもは、みかんぐみが2005年開催の愛知万博でトヨタグループパビリオンの設計を手がけた際、同パビリオンの映像を野老と共同制作したのが始まりらしい。
株式会社みかんぐみ
CI・ロゴデザイン
超簡単な九畳篆、て感じぃ😅。5×5マス。
愛知万博(愛・地球博)
トヨタグループサイト
キービジュアル
[蝶]がモチーフになってるんだそうです。
話を手ぬぐいに戻すと、デザインのピースは、家紋にある「洲浜」のトコロ柄的展開、てなことなんでしょう。
でもあることが再度気になって調べたら、ネット上にやっぱり転がっていた↓。
洲浜紋の向うを張って舞浜紋とはねえ(笑)。合体すると「違い洲浜」になるわけよ(爆)(cf. 2009.03.29「嗣嗣嗣嗣嗣 家紋夜話」)。
こういうものもあった。【第九結節】で取り上げた「組六紋」by 野老の展開例。
長野県上田市
上田商工会議所
ueda↑up(上田アッププロジェクト)
&
東京都渋谷区
株式会社かまわぬ
まめぐい
地元商工会と今様手ぬぐい専門店のコラボで、「まめぐい」は「豆 + 手ぬぐい」の意味。洲浜・結び雁金は六連銭とともに真田家の紋所です(cf. 2009.04.07「団 家紋夜話」)2009.03.25「延々々々々 家紋夜話」)。
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結局のところ野老デザインとは、展開力が強いというよりむしろ、元から連続性・反復性をその基礎に置いていて、その一部分を取り出して独立させるところに特徴があると言えそうだ。そこは「群」たる「文様」→「個」たる「マ-ク」という逆成的プロセスになるわけね。オリパラエンブレムも、まず初めに組市松紋を見せられて、その後で菱形による平面充填という姿が浮かび上がってきたわけだけれど、実はベクトルは逆向きなのではないかと。
(まだ続く)
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