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2020年4月18日 (土)

【加筆編】むすんで、つないで:第二十結節(色即是空/空即是色・瓢嘻コースター)

(承前)

 

[有田×野老]展の話に立ち戻りまして、まだまだ続きます。
同展に出された野老作品、パズルと言えばこれもだろう。

 

色即是空タイル
Tokoloformisvoidtile0

 

どうやら野老はクリスチャン(プロテスタント)の家庭に育ったみたいだけれども、アルファベットの聖句ではさすがに九畳篆にできなかったようで。というより、そこが表意文字と表音文字の違いということなのかもしれない。(他方、アラビア語には九畳篆に非常によく似たスクエアクーフィー体という書体がある由。インシャラー!畏るべしイスラーム。)

 

2014年7~8月の「マテリアライジング展Ⅱ」で東京藝術大学大学美術館陳列館(1999年に華々しくオープンし、上野ミュージアムエリアの人の流れを変えたとまで言われた大学美術館本館とは異なる。つまりは旧ギャラリーです)の壁面に飾られた、般若心経の九畳篆写経↓の抜粋というところでんな。

 

【第七結節】
Tokoroheartsutra

 

九畳篆というもの自体、パズルないしはオセロと言えそうだし。11×11マス。

 

Tokoloformisvoidtile2 Tokoloformisvoidtile1 Tokoloformisvoidtile3

 

これらの展示はただ無秩序に並べられているのではなさそうだ。「色即是空即是(色)」の四種六字(+ 冒頭の一字)が一行/列に書かれ、一字分ずれて隣の列/行に移る、それを七回唱えることで七行×七列の四十九字(「いろは」の仮名手本みたい)。それが「律」であるらしい。
各色混合のパターンでもこの配列は同じだが、配色と回転については律を見出せなかった。

 

ネットではこんな作品も売り出されている。

 

Lithography
色即是空即是色/FORM IS VOID (emptiness)
野老朝雄
Tokoloformisvoid

 

4版4色 + 金特刷り1版1色

 

こちらはまるで巨大な印鑑のようにも見えてくる。やはり、八行×八行ではないところにも意図はあるだろう。

 

Lithography
空即是色即是空/VOID (emptiness) IS FORM
野老朝雄
Tokolovoidisform

 

4版4色 + 銀特刷り1版1色

 

シグニチャーを見ると2012年2月に刷られたようだから、やはりオリパラエンブレム以前ということになりますか。

 

Tokolovoidisformsigniture

 

サイン右の落款印もおそらく九畳篆スタイルだと思うけど、残念、解像度が足りなくてわかりません。

 

そしてその後はこうなったわけでしょ。

 

東京都
京都 瓢嘻
コースター
Tokorohyokicoasters

 

はっとする。

 

【第八結節】で取り上げた高級しゃぶしゃぶ「瓢斗」グループのお店です。こちらは15×15マスで六行×六列。この意匠は2017年夏には使われていたらしい。「色即是空」「空即是色」「京都瓢嘻」はいずれも等しく四文字だから、行・列の数が異なるということは、配列の「律」が異なることをも意味していよう。

こちらは商業ベースであるせいもあってか、割と単純な繰り返しなので、ちょっと食い足りませんが。

 

(続く)

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