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2020年7月 6日 (月)

【陰陽編】②:The Best “Social Distancing” ―― B

(承前)

 

作者はデザインのプロではなかったわけだ。しかし不思議にもそのプロセスは、東京五輪エンブレムの野老朝雄が「定規とコンパスだけで作れる紋様」にこだわっていることと共通点が見出せるようです。『手元にあるものだけを使って形にしていきました』。

 

もっとも蜂谷は、営業部といっても広告営業を担当しているそうだから、こうした広告デザインとも無縁ではなかっただろう。検索をかけてみると、各務原市立鵜沼中学校・私立美濃加茂高等学校時代は陸上部、青山学院大学ではアナウンス研究会で会長を務めていた由。
本人へのインタビュー記事も出ている。

 

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(2020.05.12 FNNプライムオンライン 抜粋)

 

〔前略〕

 

ーーどのようにして作った?
僕個人でデザインソフトを持っていなかったので、パワーポイントの図形を組み合わせて作成しました。元となる文字の上に黒の四角形を重ね、その上から白の円を文字の空白部分に当てはめて作成しています。

 

ーーどのようにしてこの広告は思いついたの?
ソーシャルディスタンスを呼びかけると同時に、実際に広告を見た方に「距離をとること」をアクションとして起こしてもらえる広告を作りたいと思い、同じようなコンセプトのデザインの資料を集めて、最終的にあの形になりました。

 

ーー広告に込められた思いは?
「外出自粛中の皆さんに楽しみを」という思いが、まず第一にあります。さらに、ゴールデンウイーク期間が終了しても、ソーシャルディスタンスを引き続き保った生活を呼びかけて「まだまだ我慢が必要です」ということを岐阜県で発行する地元メディアとして、岐阜県民に伝えたいという思いで制作をいたしました。

 

〔中略〕

 

ーーTwitterなどSNSの反響に対してはどう思う?
想像以上の反響があり、正直かなり驚いています。岐阜だけでなく全国の人に知ってもらえたことは非常に嬉しい限りです。

 

〔中略〕

 

今回、そもそものデザインが素晴らしいということもあるが、話題となった要因の一つとして、作成者である蜂谷さんが「特にデザインについては勉強らしいものはしていません」と語っていることも理由にありそうだ。

 

「同僚や家族に確認をしてもらいながら制作しましたが、なかなか初見で読める方は少なかったと思います。特に新聞紙の1ページのサイズで見ると、より読みづらいのではないかと思います。」と制作過程に関しても答えてくれた。

 

〔中略〕

 

蜂谷さんは「新型コロナウイルスの感染者数は日ごとに減っている状況ですが、『離れていても心はひとつ』に気を引き締めて生活しましょう。収束したらぜひ、岐阜県に来てください!美味しいものもいいトコロもたくさんです!」と新型コロナの収束を願いながらも、前向きに語ってくれた。
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はー、参りました、コメントも完璧で。

 

「より読みづらい」広告を目指したとはねえ(+_+)、あはは。でも、FNN記事はちょっと褒め過ぎだと思う。
ネットでは、withnewsの「この仕掛けを使った看板から着想を得て」という記述から、2年ほど前に話題になったというこれ↓がOriginではないかとの観測も流れた。

 

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(2018.06.10 Twitter 桜島ニニコ アカウント)

 

この看板、遠くからだと「報」が読めるのに近づくと全然文字じゃないの、すごくない?

 

Houonfuneralhall
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これですたい。福岡ジモティのツルにはピンときたけど、「前原/まえばる」「周船寺/すせんじ」「今宿/いまじゅく」「西新/にしじん」って、いずれも福岡市西部やその近郊の地名なんですよね。西新なんて、ツルは小4まで住んどったもん。「飯氏/いいじ」はぶっちゃけ知らんかったし、「報恩」という斎場も聞いたことがなかったけど。
ただ、これらの斎場も今はもう存在しないようです、少なくともこの名前では。葬儀屋っつうのもM&Aが激しい世界で、しょっちゅう名前が変わっとう印象やけんね。
やけど、「岐阜」のルーツが「福岡」にあるなんてことがほんとにあるんかいな?

 

発想自体がオリジナルでないのならば、『今回、そもそものデザインが素晴らしいということもあるが』云々とまで褒めそやすものでもないように思う。たとえ、『見た方に「距離をとること」をアクションとして起こしてもらえる』という効果の面で目を瞠るものがあったにせよ。

 

おまけです。
余勢を駆って、1週間後にはこんなものも現れた。

 

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(2020.05.13 Twitter 岐阜新聞女子net 公式アカウント)

 

【新作】例のアレ 読めますよね?

 

Gifunewspaperad
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作者が誰なのか、同じ会社の蜂谷なのかどうかはわからない。
でも、輝きはもう失われてしまっている気がする。正方形のブロックごとの円形パーツの配置の偏差が05.06版よりかなり小さくなっていて、その意味でわかりやすい(=驚きがない)し、描き込まれたフレーズを判読できたところで特段新たな知的覚醒を呼ぶわけでもない(これを見た学生諸君が何らかのアクションを惹起させられるわけではない)。
処女作を超えられないというんですかね(ばっさり)。そりゃまあ、ツルにはこの発想はできなかっただろうけれども。

 

他にも、このパターンで「河野太郎」と描いてみたなんていう輩もいたようだし(何故にソレ(?_?))、ぶっちゃけ、話題になりやすい、しかし同時に色物扱いもされやすい、そんなデザインだったとなるんでしょうか。

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