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2020年8月30日 (日)

【疫癘退散編】COVID狂想曲 Op.19 Mov.15(ビバッチェくん・星のあまん・みーやちゃん コロナ対応)

(承前)

 

ツルは前から、ゆるキャラという極度に戯画化された存在がこうした特定の「機能」を持つこと、というよりゆるキャラに特定の「機能」を持たせようとすることに対しては、慎重であるべきだと考えてきた(cf. 2013.08.07「宍粟市も踊る官兵衛」・2015.02.17「In Quest of the Complete Recycle」)。劇場型政治に恰好のツールを与えてしまう気がするからです。ゆるキャラのそうした機能の有効性自体に疑問を感じてもいたけれども、今般のコロナショックの緊急性に鑑みると、何が適切で何が効果的なのかもう訳のわからん感じで事態が進んでいるところが一番の気がかり。
そこを考えさせないようにする力が何か働いているのではないか、一連のポスター(やなぎはら作品群にとどまらず)を見ていてそう感じます。

 

COVID-19は本当に今後長きにわたって社会に影響を及ぼしていくのだろうか?そこのところを医学や疫学だけの狭い知見に任せておくわけにはいかないと思う。(そりゃ、ワクチンはがんばって作ってもらわにゃいかんが。)
過去の例を引き合いに出せば、「インターネットは世界を変えるか」という問いについてもまだはっきりとした答えは出せてないわけでしょう。ツルはそのように理解している。世の中の新規ビジネスが猫も杓子もEコマースに走っているのは事実だし、今般ツルもテレワークの恩恵をだいぶ受けました。しかし、今後来るものの姿が明確でないだけに、現在の自分たちがどんな段階に到達しているのかは(ツルには)見えにくい。
「東日本大震災は日本の社会を変えるか」という問題も、ひところかなり論じられていたけれども、結局、ほとんど何も変わらなかったと思うわけです。原子力発電は今も国内発電量の5%内外あって直近では増加傾向を示す一方、太陽光や風力等のいわゆる自然エネルギー発電は2割に満たず、国際的に見て低い水準にとどまっている。ほんでもって今度は「室温28度以下に設定しつつ換気も怠るな」ですもんね。

 

現象面を見てみれば、有効とされる対策はマスクとか手洗いとか、そんな小手先ばかり。人類五千年の歴史の行く末がそれかよと思っちゃう。そんなもの、少なくともアナタが思い描いていた21世紀の姿ではないはずだ。(そりゃ、よその国ではロックダウンというドラスティックな飛び道具も持ち出されたけどね。)
「密閉・密集・密接」になろうが、毎日都会で満員電車に揺られて通勤していようが、毎晩「夜の街」で盛り上がっていようがコロナの脅威からはフリーだ、というのが人類共通の究極目標であるはずです。

 

Danmitsuavoid3cs Danmitsuavoid3csfake2

 

ちょっとばかし、【2020.05.05「断密の街、博多から」】で出したところからさらに修正改良を試みました😜。

 

えーと、だから今回、某府知事が「ポビドンヨードうがい液が予防に有効」とトンデモ話を宣い始めた時にも、おやおや、やなぎはらがポスターの「うがいもね!」のところに「イソジンで」と書き足してくるんじゃあないかと半ば本気で懸念してましたww。

 

一方、内容は別として、やなぎはらのポスター群は当然のようにメディアが注目するところとなった。テレビつければコロナゴロゴロ、でしたからね。各キャラのご当地の地元紙などもこぞって取り上げたことであろう(いちいち調べ上げないけど)。

 

4月には青森の陸奥新報にこんなすし詰め広告が集中掲載されていた。

 

Nyamotanad1

 

「3密」どころか・・・・・・ いやいや💨。

 

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(2020.04.17 Facebook)

 

ニャモタンがコロナで暗いニュースばかりだから、キャラの友情を明るいニュースとして届けるために、新聞広告にしようと言ってくれて、キャラのみんなも快諾。月に11回も掲載になるとかで、なかなか出来ることじゃないです。ありがとう!ニャモタン!!!
描いた全部のキャラさんを掲載したい気持ちなのですが、この広告を作成していた当時のキャラさんで、許諾が早かったという選出です。何卒ご了承くださいー!
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いやいやいやいや、違うでしょ。
ニャモタン(cf.【Mov.4】)を擁する青森の自動車学校が地元紙に載っけるコロナ対応の広告作るのに、なんで(自分がポスター作ったとは言え)これだけ多くの全国各地のゆるキャラが必要だったんですか??ひところの十六茶CMじゃあるまいし。まさかホントに「キャラさんたちはこんなに仲良くしていますよ」とだけアピールしたかったわけ🌀?ならばいっそのこと、「月に11回も」おやりになるような大がかりなものであればなおのこと、1回当たりの頭数減らして、毎回登場キャラがリレー方式で変わっていくなんて凝った仕掛けがあった方が話題を買い占められてよかったのじゃ?なんて考えたりもするわなw。

 

その後、校名等を消す微修整が入って、同校のブログサイトでもバナー的に多少用いられてます。

 

Nyamotanad2

 

登場した「ニャモタンのおともだち」は次の26点(左上から右下へ)。

 

龍王さくらちゃん(三重県)
フランソワーズびわ(愛知県)
北春日部Q之介(埼玉県)
キララちゃん(京都府)
しんじょうくん(高知県)
ビバッチェくん(滋賀県)
たかたのゆめちゃん(岩手県)
向嶋言問姐さん(東京都)
いのっぴ(秋田県)
しらかわん(福島県)
こあぴょん(秋田県)
ズネーモン・ウェイダー(長野県)
イーサキング(鹿児島県)
にゃかつがわ君(岐阜県)
ホヌッピー(ハワイ)
つゆヤキソバン(青森県)
星のあまん(大阪府)
すわん君(東京都)
ニャジロウ(秋田県)
ムジナもん(埼玉県)
いが★グリオ(三重県)
ゴーヤ先生(京都府)
みくちゃん(奈良県)
しらかばちゃん(長野県)
真田幸丸(長野県)
安田朗(高知県)

 

全てのキャラが各ご当地でやなぎはらのコロナポスターにされているが、このうち「ビバッチェくん」と「こあぴょん」はどうやらこの広告の初版には間に合わなかったことが窺える↓。

 

Nyamotanfriends

 

(これも初めはマスクを触ってるテンプレートだったんですねぇ。いちいち修正方、ほんにご苦労様なこってす)

 

Vivaccekuncorona

 

滋賀県彦根市
ショッピングセンター ビバシティ彦根 専門店街
マスコットキャラクター
ビバッチェくん

 

意外にも企業キャラだったんだ!ご当地に本社を置く株式会社平和堂の子会社、南彦根都市開発株式会社が運営するショッピングセンターで、中核店舗はもちろんスーパーマーケット平和堂。∴ハトとは遠縁に当たる[ビーバー]です。

 

【2016.09.09「軍港と平和」】
滋賀県彦根市
株式会社平和堂
イメージキャラクター
はとっぴー
大阪府女性
Osakawomanhatoppy

 

なぜ、感染予防に一肌脱いだのがはとっぴーではなかったんでしょうね。

 

【Mov.12】
Koapyoninfectioncontrol

 

秋田県北秋田郡上小阿仁村
上小阿仁村PRキャラクター
こあぴょん

 

ええと、何だったっけ。そうそう、ウサギの格好をしたクマ。なぜ許諾が間に合わなかったんでしょうね、秋田市の隣にあるのに。ああいや、逆なのかな。無医村になろうが医療崩壊が起きようが、隣町を頼っていけば済む・・・・・??(こらこら滅多なことを)

 

また、「星のあまん」は広告初版では「星野あまん」と表記されてますが、これは「満天の星」をひっくり返したネーミングなので、「星の」でなければならんはず(後に訂正された)。

 

HoshinoamancoronainitialHoshinoamancoronafinal

 

大阪府交野市(かたのし)
交野市星のまち観光協会
観光キャラクター
星のあまん(星の天満)
〔2005年7月制定〕

大阪人やったら「ほしのてんま」て読んでまうで。

 

5月には全国紙(の西日本版?)にこんな記事も。

 

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(2020.05.05 産経新聞WEST 抜粋)

 

新型コロナウイルスの影響で社会に不安や疲労感が広がる中、工夫を凝らした各種オリジナルポスターが話題だ。2025年大阪・関西万博の柱として認知度が高まる「SDGs(持続可能な開発目標)」を模したデザイン、地域の独自キャラクターを押し出したインパクト重視の作品…。時には癒やされたり、笑ったりしながら感染予防を目指したい。(杉 侑里香)

 

〔中略〕

 

ご当地キャラを活用した啓発ポスターも増加している。和歌山県御坊市が起用したのは聖武天皇の母で、地元ゆかりの人物として知られる宮子姫をモデルにしたゆるキャラ「みーやちゃん」。マスク着用やうがいの重要性を訴えるポスターを市のホームページで公開し、店舗や施設での活用を呼びかけている。
手掛けたのは秋田県のデザイナー、やなぎはらともみさん。各地のご当地キャラを使った感染予防ポスターを作成しており、市側が依頼した。担当者は「地域になじみのあるキャラの呼びかけで、感染予防を改めて意識してもらえれば」。

 

〔後略〕
-----

 

これですな。第1波Subsetしか見つからないけど。

 

Mieyachancorona

 

和歌山県御坊市
宮子姫顕彰会・御坊市観光協会
ゆるキャラ
みーやちゃん
〔2013年制定〕

 

2020.04.27の日高新報にも載ってたみゃ。

 

「地域の独自キャラクターを押し出したインパクト重視の作品」とするのは記者の不見識でしょ。固定テンプレート使用で地域の特性など完全に殺がれているのだから。
ついでに言うと、SDGs/Sustainable Development Goalsに「2025年大阪・関西万博の柱として認知度が高まる」という枕詞、いや序詞がつき得るなんて知らなかったー、あっはっは。

 

「コロナ禍に対してゆるキャラが果たす役割」が、「ゆるキャラは今」の姿だとして好意的に捉えられたわけです。東日本大震災の後にゆるキャラが盛大に持ち上げられたのとちょっとだけ似ている。違うのは今回「絆」という大義を強調できないことだろう。

 

そして遂には・・・

 

(続く)

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