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2021年2月27日 (土)

【Bulk編】叫べ、黙食よ(やなぎはらともみ コロナ対応ポスター その後 ほか):4

(承前)

 

cf.
2020.08.23「COVID狂想曲 Op.19 Mov.14」

 

もっかいだけやらせて下さい。毒食らわば皿までバリバリと。

 

これ↓のことなんですが。

 

三重県伊賀市
伊賀青年会議所
マスコットキャラクター
観光大使
いが☆グリオ
榊 太基

 

昨年末になってこんなものが作られた。

 

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(2020.12.20 いが☆グリオサイト)

 

新型コロナウイルス感染症予防を目的に、伊賀市人権生活環境部市民生活課と伊賀市健康福祉部健康推進課と協働して「いが☆グリオ」をデザインした多言語版啓発ポスター(インドネシア語、英語、スペイン語、タイ語、中国語、日本語、ベトナム語、ポルトガル語)を作成しました。
ダウンロードしたデータをプリントアウトして皆様の事業所や人の目に付く場所などへの掲示をお願いしたいと思います。
ここから、日本に住まう外国人住民はもちろん世界に向けて発信し、1日も早い終息に向けて皆さまと共に行動していきたいと思います。
なおポスターをデザインしていただいたやなぎはらともみ先生に心から感謝申し上げます。
いが☆グリオ実行委員会
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Sakakiigagriocoronafinalindonesian Sakakiigagriocoronafinalenglish Sakakiigagriocoronafinalspanish Sakakiigagriocoronafinalthai

 

Sakakiigagriocoronafinalchinese Igagriocoronafinal Sakakiigagriocoronafinalvietnamese Sakakiigagriocoronafinalportuguese

 

あのねえ。遅過ぎるんだよ。COVID-19が日本で蔓延し始めてからもう1年は経つんだよ。その間、コロナという文脈の中でも社会的弱者の問題は繰り返し取り上げられてきたではないか。ポスターの内容は昨年春に作られた日本語版から何も変わっていない(英語以外読めないからよくわからないけど)。今さらこんなもので日本居住の外国人の心に響くのかしら。(今、彼ら/彼女らの頭の中を最も強く占めている問題意識は「去るか残るか」ではなかろうか。それは日本の国力とも関わり合う問題だ。)
それに今、「世界に向けて発信」なんて言ってる時じゃないでしょ。ゆるキャラ全盛なりし時代に「ご当地の魅力を世界へ!」なんて息巻いてた頃の記憶は、少なくとも今は封印した方が後々いいんじゃないですかね。コロナ後の世界のことを考えているのだとしたらツッコミどころはもっと増えますが、取り敢えず控えます。

 

それはそのくらいにしといて、不思議に思った点が一つ、「なぜ、ハングル版がないのか」である(そりゃ、ひと昔だかふた昔だか前なら、アラビア語なんかだってそうだが)。なんでも、「伊賀市に住む外国人の上位7つの主要言語に翻訳」とあるから、そういう実情なんでしょう。

 

年が明けると、バルクでワンファイルにまとめる荒技も繰り出してくる(微妙に伏線)。

 

Sakakiigagriocoronafinalmultilingual

 

「日本語を含む八言語を一つにまとめたB2版のポスター」で、「五百枚を用意」したんだそうっす。

 

≪それってホントに実効性ある話なの?≫

 

うーん。だんだん、何をなさりたいのかわからなくなってきたので、類似例を挙げてみる。

 

香川県の「うどん脳」が琴平バス株式会社(香川県仲多度郡琴平町)と組んで、「コロナサバイバル」と題したポスターを日本語・英語・中国語(繁体字・簡体字)・ハングル版 × 各2種の計10種類作っている。2020年4月のこと。

 

Okataniudonnowwcoronamultilingual

 

香川県
株式会社オカピデザイン(香川県高松市)
ツルきゃら うどん脳
岡谷(おかたに)敏明(株式会社オカピデザイン)

 

こちらはハングル版が入ってます。実際には1種類ずつ別個だけどww、Bulk編だから十把一絡げで許して。やなぎはらが「ちょっぱや」とばかりにテンプレ再生産に勤しんでいた頃、既に多言語対応の発想があったわけだ。時差がキツい。
各内容はやなぎはら作品以上にてんこ盛りで個別性を反映したものとは言えないけれど😱😱、にほんごばんをよくみると、すべてふりがながふってあって、はっとさせられます。

 

Okataniudonnowwcorona1j Okataniudonnowwcorona2j

 

官より民の方がやっぱりフットワークが軽いのか、とも思ったけど、ほんとの問題は違うところにあるんだろう。

 

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(2021.02.06 東洋経済オンライン 抜粋)

 

〔前略〕

 

厚生労働省への助言を続け、昨春の緊急事態宣言時には接触8割削減を提唱して「8割おじさん」と呼ばれた西浦 博・京都大学教授に、理論疫学の最新知見や医療提供体制の課題を含め、話を聞いた(インタビューは1月27日に実施)。

 

〔中略〕

 

1人の感染者が何人の2次感染者を生み出すのかという「実効再生産数」(「東洋経済が新型コロナ『実効再生産数』を公開」を参照)は感染の広がり度合いを示すものだが、何が新型コロナの実効再生産数に影響を与える要因になるかについて、4つのことが世界的に実証されてきた。それは気温、人口密度、人の移動率、そしてコンプライアンスだ。

 

気温が低いほど新型コロナの伝播は起きやすいことは実証研究でもはっきりしてきた。また、都市部ほどレストランなど密な屋内空間に入りやすいという意味で、人口密度は実効再生産数と正の相関関係を持っている。人の移動率については、グーグルが公表する「コミュニティ モビリティ レポート」の移動率データ(娯楽含む)を基に実効再生産数を予測すると、予測可能性が高まることがわかった。最後のコンプライアンスとは、接触につながる行動の自粛を指し、マスク着用やソーシャルディスタンスなどの度合いを含むものだ。

 

〔後略〕
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なんか、目から鱗が落ちた気がする。漠然と抱いていた思いにlogosを与えてくれた感じ。
思えばやなぎはらともみのキャラポスター群も、Masala Kitchenの黙食POPも、4つの要素のうちの最後、「コンプライアンス」に係るものでしかない(無論そこも大事だろうけれど)。
一方、残りの3要素は政治の関与が大きい部分ではないか。ぶっちゃけ鹿児島県と秋田県じゃ気温も大きく違うし、東京都23区と山陰地方(許せ)じゃ人口密度には格段の差があるし、朝夕のラッシュアワーの電車やバスの乗車率もしこたま違うでしょ(そもそも地方じゃ通勤/通学にはマイカーやらバイクやら自転車やらを使うケースが多いわけで、公共交通機関で生じ得る「密な屋内空間」の影響自体が限定的だと思うけど)。ならば各地の実情に応じた個別の施策がきちんと取られて然るべきで、そここそが行政の(or 疫学の?)領分だ。そのあたりの検証はしっかりなされてきたのかなと感じます。
行政を含めて、またツル自身も含めて、僕らの関心はあまりに「コンプライアンス」に傾斜し過ぎていたのではないだろうか。そこはある意味標準化しやすいところだからね。それはまた、日本国民の「民度の高さ」という特異性を背景にしたものでもあろうけれども。

 

気の滅入る話だけど、規模は別としても第4波は必ず来る、たとえワクチン接種が始まっても。その辺りから日本の政治の実力が試されるのじゃないでしょうか。

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