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2022年12月24日 (土)

【スーパーローカル編】今はもうない;そりゃあり得ない(駛馬小学校) 前編

(承前)

 

時は流れ、ご当地大牟田市では続々と学校統合が進んでいき、天領小学校の誕生(というより川尻小学校の閉校)から8年後、宅峰中学校の誕生(つまり右京中学校の閉校)から3年後、大牟田中央小学校の誕生から2年後。大昔二つに分かれた学校が再び一つに統合された。

 

〔2018年4月 駛馬南小学校と駛馬北小学校を統合して開校〕
福岡県大牟田市
大牟田市立駛馬小学校
校章
二神香里(44歳)・二神彩音(11歳:大牟田市立駛馬南小学校5年)
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Futagamihayameeleschoolflag

 

初めに言っとくと、これも市内居住者限定公募です。選ばれたのは母娘。デザイン趣旨は後ほど。
「駛馬」は「はやめ」と読む。ツルの川尻小5~6年の時の担任の先生が駛馬町に住んでたなあ。卒業文集の編集委員何人かでよく自宅にお邪魔したっけ。

 

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※校章デザイン原案をもとに、校章や校旗を完成させるために補作します。
補作者:田中啓吾さん(大牟田市立駛馬北小学校 主幹教諭 美術学科卒)
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もう、感覚が麻痺してきて内部者による補作ぐらいじゃ大して驚かなくなってきてるんですが、それでもこの公募にはのけぞった。
といっても、統合対象校(新校は駛馬北小に置かれたので、駛馬南小はその意味で廃校となったとも捉え得る)の11歳の児童が選ばれたことについてではない。そこは前回ちょっと書いたようにNo Problemとツルは考えます。問題は母親の方。

 

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(2017.02.06 学校再編協議会だより(駛馬南・駛馬北小学校) 第8号 抜粋)

 

〔前略〕

 

平成28年12月6日の第7回学校再編協議会において、答申する学校名案を「駛馬小学校」と決定しました。
学校再編協議会を代表して、12月7日、出嶋会長、坂本副会長、二神駛馬南小PTA会長、鷹巣駛馬北小PTA副会長、赤星駛馬南校区まち協会長、藤村駛馬北校区まち協会長、事務局(駛馬南・駛馬北小教頭)の8名で安田教育長に答申書を提出しました。

 

〔中略〕

 

【校章作成小委員会】
駛馬南小学校
PTA PTA会計 上野布美子
地域 まち協会長 赤星正弘
学校 校長 出嶋 卓

 

駛馬北小学校
PTA PTA副会長 河野佳紀
地域 連協会長 木田秀樹
学校 教頭 益田憲一

 

【校歌作成小委員会】
駛馬南小学校
PTA PTA会長 二神香里
地域 社協会長 汐待律子
学校 教頭 萩島弥穂

 

駛馬北小学校
PTA PTA会長 山本知明
地域 社協会長 福井 衛
学校 校長 坂本美也子

 

※平成29年1月23日現在

 

〔後略〕
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なんと、統合対象校のPTA会長で、かつ学校再編協議会とその校歌作成小委員会のメンバーでもあったとは!ひんやり、というよりぞぞっ。
発表時にはこの事実は伏せられ、メディア報道でも・・・

 

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(2018.03.10 毎日新聞)

 

Futagamikaoriandayane
駛馬小の校章を考えた香里さん(左)と彩音さん

 

学校再編で新年度に開校する大牟田市立駛馬小の開校式を心待ちにしている親子がいる。校章のデザインを考案した駛馬南小5年、二神彩音さん(11)と母香里さん(44)。2人は4月6日の式で、校章の原作者として紹介される。【井上和也】

 

駛馬小は3月で閉校する駛馬北小と駛馬南小が統合し、駛馬北小の校舎でスタートする。明治時代の駛馬尋常小学校が前身だった両校が、100年以上を経て再び一つになる。
校章のデザイン案の応募に、娘より積極的だったという香里さんがアイデアでこだわったのが「校章も元に近づけること」。資料で当時の校章を調べ[8枚の葉っぱ]を残して真ん中の文字を[駛]とし、「一つにまとまる」という意味を込め[円]で囲んだ。パソコンで香里さんがアイデアを考え、デザインが得意な彩音さんが形を整えた。
校章は公募で集まった82点のデザイン案から学校再編協議会の投票で絞られた。母と描いた校章の学校に最終学年で進む彩音さんは「何となく待ち遠しい。うれしさもあり、恥ずかしさもある」とまだ実感が湧かない様子。香里さんは「決まった時は驚いた。開校式ではドキドキすると思うけれど、楽しみです」と話す。
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ここでも母親の立場は伏せられている(対象校のPTAの会長なんだから、どうせバレることなんだけれども)。記者もそれを知ってて書かなかったということだと思います。
「この母娘の作品が選ばれたこと」と「母親が娘の通う学校のPTAの会長であること」との間に、関係はなかったと言い切れるのか。もし特別扱いしなかったのならその旨きちんと説明すべきではなかったか(e.g. 作者名を伏せて審査しました、とか)。言いにくいところを言わないで済まそうとするのは、大牟田中央小のケースと同じ構図です。いや、岩手県九戸郡洋野町の町章公募や千葉県松戸市のナンバープレート公募と同じ、と言った方が的確か(cf. 2015.08.12~16「丸ブー🌀艶競べ♥ [9]」・2018.12.30「松戸ナンバープレート選考に不正の疑いあり」・2019.06.15~07.07「『@niftyよりご連絡いたします』」)。白を白と釈明するのはなかなか大変なことで、だから普通はこうした面倒を回避し公正を確保するために利害関係者の応募を禁じておくわけでしょう、公募というものは。内輪でやってる手仕事じゃないんです。
田舎公募の嵌りやすい陥穽ってことですか。でも閉塞はそんなところから始まる。

 

(続く)

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