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2020年7月14日 (火)

ステキな 故意の 忘れ方(一番)

【前口上】

 

本項は、文脈上、基本的には【2020.05.30 勝海麻衣活動再開の報に接して思うこと】より前に置かれる性格のものです。2019年10月頃、東京時代の最後の辺りでほぼ書き上げてストックに回したままになっていたのを引っ張り出して加筆。

 

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cf.
2014.11.30「まるで狙ったかのように ―― 「忘れられる権利」」
2016.05.26「それでも忘れてあげない ―― 「忘れられる権利」」
2017.08.27~31「やっぱり出てきたか ―― 「忘れられる権利」vs「知る権利」」
2019.06.15~07.07「『@niftyよりご連絡いたします』 ①~⑩」

 

前に書いたネタの続きじゃあるけど;-)、アノ元「美人すぎる銭湯絵師見習い兼現役大学院生(モデルもやってます;ただし東京藝術大学大学院は休学中)」のケースに見る、クリエイターあるいはプロフェッショナルの不法行為に対する責任の取り方について深追い。

 

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(Wikipedia 勝海麻衣 抜粋)

 

2019年3月24日、大正製薬「RAIZIN」商品PRイベントでライブペインティングを行った際に描いた絵が、他のイラストレーターの作品に酷似しているとの指摘があり、多くのメディアが採りあげたことで「騒動」とも呼べる状況に陥ったが、これに関連して同年4月、師匠の丸山は師弟関係解消を発表した。
また、武蔵野美術大学での卒業製作で優秀賞を受賞した作品「still life」や、個展で発表した作品では多数の国内・国外の作家の絵画作品を無断転用しているという指摘もなされ騒動が拡大した。
作品の盗作以外では本人が日常的にTwitterで呟いていた出来事の中に、他人のツイートを一部改変し複写した内容(いわゆる「パクツイ」)が多数見つかったとされ、様々な議論や報道がなされた。
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本件は速やかに「炎上」し、勝海はイベントの5日後に一旦Twitter上で(!!)謝罪を行った。しかしその内容が問題。

 

20190329katsumimaiapology

 

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(2019.03.29)

 

先日、私が参加させて頂いた渋谷でのイベントにて描いた絵が他の作品に酷似しているというご指摘を頂戴いたしました。
まずはお騒がせをし、ご迷惑をおかけしたこと心よりお詫び申し上げます。
頂いたご指摘を真摯に受け止めまして、今後はそういったご指摘を再度頂戴することの無いように、自分自身を常に律しながら精進していきたいと考えております。

 

また、そのイベントに関して、こちらのアカウントで発信させていただいたものは削除をさせて頂きたいと思います。
ご理解いただけますと幸いです。
私の行動で皆様をお騒がせし、ご迷惑をおかけしたことこの場を借りて改めてお詫び申し上げます。大変申し訳ございませんでした。

 

勝海麻衣
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誠にふわふわしたApologyです。「ご理解」など到底できない。「何について謝っているのか」が極めてvagueだし、「誰に対して謝っているのか」も一向に明らかでない。「他人の作品を無断使用した」=「盗作した」行為と、直接的な被害者として「元絵を描いた作家が現実に存在する」事実が疎かにされてるんですね。ふてぶてしいと言われても仕方あるまい。

 

勝海側関係者の頭の中には、「取り敢えず一応は謝っとかなきゃ」、あるいは悪くすると逆に「日本人ってすぐ謝っちゃうからだめなんだよ」といった観念ばかりが渦巻いていたのではないかと思う。
広報対応や危機管理上、文脈の明確でない謝罪は最も避けねばならないというのが鉄則です。今どきこんな「世間をお騒がせしたのでお詫びします」(それもまた極めて日本的だけど)というのでは誰も納得せず、かえって格好のバッシング対象になるだけ。所属事務所はどう理解していたのだろうか??

 

これが「地」の文ではなく、(PDFファイルでもなく、)画像ファイルの掲載であったことも批判に晒された。ツルもそこはなぜだろうと疑問に思ったけど、ネット上「長文スクショして画像ツイートすれば検索避けできて炎上しないと思ってんのかこのクズ共は。」などという非難も見つかるから、そういう猿知恵を誰に吹き込まれたのかね。
ついでに言うと、署名ぐらい自署するものでしょう、特に謝罪の文章では。日付を入れるのも当然と思いますがね。早くこの問題が流れて消え去ることを念じていた表れだと思う。

 

ともあれ、パクられた「猫将軍」側は最終的に勝海側の謝罪を受け入れた。しかし、そこに至るまでには勝海サイドの工作が存在する・・・。

 

勝海 → 猫将軍に送られた(とされる)メッセージ。

 

Katsumiapologytonekoshogun

 

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まずはこのような事態を招き、猫将軍様に対しお騒がせをし、ご迷惑をおかけしてしまったこと、心よりお詫び申し上げます。

 

猫将軍様の絵はかつて拝見したことがあり、私もいちアーティストのはしくれとして非常にインスパイアされた経験があり、作品づくりのインスピレーションを与えて頂いておりました。今回RAIZINというブランドとお仕事させていただくに当たり、「オレンジ」がキーカラーとなっていることもあって私自身の考えで虎を題材にすることにしましたが、作成の過程で試行錯誤していくうちに、猫将軍様の構図に酷似する形となってしまった次第です。誠に申し訳ございません。

 

なかなか信じて頂けないと思いますが、私の本意では盗作や模倣を意図するものでは決してありません。
ただ、その意図がなかったとしても結果として酷似した絵を描き、猫将軍様およびファンの方々を御不快にさせてしまいましたことは私の落ち度によるものであります。
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もう、姑息としか言いようのない、身勝手な理屈です。いちいち言葉尻を捕らえるのはよすけど、「盗作したのかしてないのか」という最核心の部分を、言辞を弄して答えずに済ませようとしている。目が腐る。
これが流出したということは、パクられ側の猫将軍もこの謝罪には納得いかなかったのだろう(詳細はあまり知ろうとも思わないが)。

 

ついでに言うと、春休みのキャンパスでも噂になっていた模様。

 

20190406areyantokatsumi

 

そりゃま、担当教官が知らなかったわけがないわな(^_-)。学外の活動とは言え、「絵描き」としての仕事だったのだから。

 

(続く)

2020年7月12日 (日)

【疫癘退散編】COVID狂想曲 Op.19 Mov.7(仙台弁こけし コロナ対応)

(承前)

 

「やべーべや」同様、「方言」をベースにしたキャラクターを用いて非常に興味深いのがこれです。

 

Jugosendadialectkokeshicorona1

 

宮城県
宮城のご当地キャラクター
仙台弁こけし
ジュゴ(宮城県:イラストレーター)
〔2014年12月誕生〕

 

キャラクター作者ジュゴは東日本大震災後に東京から故郷にUターンしてきてご当地言葉の魅力に目覚め、ラインとSNSを手始めにこのキャラクタービジネスを立ち上げたとか。プロデュースしているエントワデザイン株式会社(宮城県黒川郡大和町)の代表取締役佐藤寛和は夫君というFamily Businessの関係。このポスターの企画とデザインは株式会社リード・サイン(宮城県仙台市宮城野区)。

 

これ、楽しいなあ。一般市民向けのやなぎはらポスター群とは対象が違っており、リード・サイン社サイトでは「飲食店、一般企業、施設、店舗、病院等、安心してお客様にご利用いただく事を目的に作りました」とされている。業務用に特化してるんですよ。
ツルの私見ではキャバクラやホストクラブ、ショーパブも入れとく方がよいかと(伏線1)。昼カラのお店はちょっと違うかな(伏線2)。一方、病院にホントにこのポスター貼ってあったりしたら、逆にちょっと不安になるだろうけどww(伏線3)。

 

飲食店等に休業要請が出たことを考えると立ち位置はすごく微妙ながら、内容はしっかりしている、気がする。「ちゃんとやってますよ」と言うにとどめて、「だからアナタもやってよね」とはしなかったところに品位と知性を感じる。

 

「手洗い」「うがい」(絵柄では「消毒」も)をまとめて扱っていることにもハッとします。考えてみれば、手洗いとうがいって水道の蛇口のあるところでセットでやるものだろうし、今般特にそれを推奨されてもいるわけだよね。対象として想定する者の行動を考慮すれば(つまり相手の立場に立てば)、一つのものと見る方が理に適っているのだと気づかされた。やなぎはら作品群では個別の扱い。それはそれで理屈は立つのだろうけれど(伏線4)。

 

こんなものも作られている。

 

Jugosendadialectkokeshicorona2 Jugosendadialectkokeshicorona3

 

アマビエVer. つきです。
ターゲティングがもっと絞り込まれてるわけ。これも細やかな配慮に裏打ちされていると見ました。例えば「手洗いしてから食べてけさい」の言葉はテイクアウトの方にだけ書かれている。「家に帰ってから食べる時に」の含意があるんですわ。これがいち押しメニューの方にも書いてあったら、趣旨がだーいぶ変わっちゃうでしょ。やなぎはらテンプレートの「新型コロナにならない うつさない!」というキーフレーズに対してずっと覚えていた違和感や軽い反発と、一脈相通じる感覚です。
サイトには、「ラミネート加工をすると、ホワイトボード用のペンで繰り返し使う事ができて便利です!」とも出ていて、そこにも感心した。

 

このキャラクターについては、以前から存在だけは知っていて、でも全然注目してなかったんだけど、サイトに時折投稿されている四コママンガが案外面白くて読みふけっちゃいました。

 

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フォロワーさんや仙台弁こけしのファンの方との交流の中で、仙台弁こけしのキャラクターがだんだんと丸い顔の優しい表情になっていきました。それはきっと、みなさんから温かい優しい言葉をもらっているからだと思います。みんなに育ててもらいながら、これからも絵柄は変わっていくと思いますね。
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ああ、やっぱり!前に見た時はもっと親しみにくい感じの顔立ちだと思ってたんだよねm(_ _)m。キャラが立ってきたというのかね、こういうの。

 

そうか。仙台弁こけし版とやなぎはら作品群とを見比べてみると、前者は後者への、ひいては全国で自治体等が作った啓発ポスター類への、さらには国の作ったそれらへの、アンチテーゼにもなっているのだな。「不要不急の外出をしない」「密閉、密集、密接しない」は用いられていないから。「3つの密を避けましょう」でばっさり切り捨てられてしまった部分への眼差しが感じられる。
(そもそも「密接する」という日本語はあるのだっけ?わからなくなってきた。「密接」は動詞じゃなく形容動詞の語幹にしかならんのじゃないのかね。この表現は実はやなぎはら作品だけでなく厚労省のポスターにも出てくるが。)

 

この辺で妄想疲れしたので、今日はお休みなさいませ。

 

(続く)

2020年7月11日 (土)

【疫癘退散編】COVID狂想曲 Op.19 Mov.6(かみ~ご・アックマ・やべーべや コロナ対応)

(承前)

 

コロナ対応関連アイテム、いろいろユニークなものも見たところで。
ポスターワークでなにがしかユニークだと思ったのは次のあたり。

 

Kamigocorona

 

宮城県加美郡加美町
公認キャラクター
かみ~ご
〔2013年4月発表〕

 

令和の世にして日本の国のお上の作った「3密御法度令」をそのまま引き写しながら、無理くりにご当地キャラネタをぶっ込んできたこの素朴感。キャラ自体も町民限定公募で集まった約30点から選ばれたというから、つまりは手作りキャラということでいいんでしょう。

 

Avoid3cs_japanese

 

しかしそれでも言いたいことは割とストレートに伝わるから、福岡県の作ったポスター↓(cf. 2020.05.05「断密の街、博多から」)なんかより筋がいいんではないかい。

 

Avoid3cs_fukuokaprefecturenodate

 

どんどんネタを詰め込んでいって「どうです適切でしょう」という意識が透けて見えるやなぎはら作品より嫌味がないと思ったりもする。ただ、問題はキャラクター自体の活動が低調らしいところですかね。(Facebookの最終投稿は2018年1月。)

 

次に、興味深いのはこれ。

 

Akkumacoronalarge

 

北海道札幌市白石区
株式会社ベガースウィンドル/BeggarSwindle
北海道応援キャラクター
アックマ
須川雅史(まさし)(同社代表)
〔2008年7月(?)頃発表〕

 

この名前はおぼろげながら記憶にあると思って繙いてみたら、今は五年の昔、十六茶CMの2015年版に登場していたのだった(cf. 2015.02.28「最強の悪夢の名残り:リスト1」)。ピンクの「コアックマ」と双子という設定だけれど、しかし二次元イラストがこんなFUNKY野郎だったとは露知らず。作者が28歳の頃に制作されたようです、むろん非公募で。

 

ポスターの形式は基本的にはやなぎはら作品群と同じである。「密閉、密集、密接しない」は「密集しない」に、「不要不急の外出をしない」は「不要不急の外出を控える」になっているが、これらのワーディングも実は「真田幸丸・パパ丸」のポスターの当初版↓と同一。

 

【2020.06.20 COVID狂想曲 Op.19 Mov.2】
Sanadayukimalpapamalcoronainitial

 

この↑幸丸・パパ丸版は2020.04.02のやなぎはらのSNSが初出である。やなぎはらポスター作品群の中でも最も早い時期の作例で、このワーディングのものはツルが調べた限り他にないから、アックマ版ポスターもこれを鑑に作られたと思われます。
ただし、よく見ると絵柄は項目の表示と結構ズレているので、「ありネタ」から引いてきたのだろうと推測できる。∴このポスターについてはやなぎはらが制作したものではない気がするんだけど、どうだろう?(謎)

 

「廃、ハイ わかりましたYo」とか「キャッキャッ💕」とか「ヒマ・・・」とか、(結果的に?)皮肉なテイストが散りばめられていて、こーU Ambivalentなのって大好きです、ツル。「消毒」でアルコール(らしきもの)をぐびぐびやってるところもオヤジっぽくて最高。

 

北海道からもう一つ。

 

Yabeebearcorona

 

北海道
北海道弁PRご当地キャラクター(?)
やべーべや
五十嵐 淳(あつし)(札幌市)
〔2014年8月頃発表〕

 

これも非公募で、LINEスタンプから始まったキャラ(2015年にクラウドファンディングで115万円を調達し、着ぐるみを作成している)。愛称が回文になっていることにお気づきでしょうか。「北海道」ではなく「北海道弁」をPRするという立ち位置で、ポスターには「仲間」のキツネの「こっこ」と鮭(+_+)の「しゃっけ」も描き込まれた。

 

こちらのポスターはやなぎはらテンプレートにほぼ沿っており(∴アックマ版に比べると魅力は激減:個人の感想であり、効果を保証もとい判断するものではありません)、異なるのは;

 

(1)手書き風フォント(安っぽくて大嫌いです)を使っていること

(2)北海道弁を(一部)使っていること

(3)「はなれていても 心はひとつに のりこえよう」が「はなれていても 心はひとつ のりこえよう」になっていること

 

いずれも些末っちゃあ些末。(しかしそれだけやなぎはらテンプレートが強固ということでもある。)

 

ふと思うんだよね。
やなぎはらの言い分としては「だって緊急性が極めて高かったから個別のデザインをいちいち考えている暇はなかった」、「そんなことをするよりとにかく数を増やして啓発し普及浸透させることの方が大切だった」となるんでしょうが、スピード勝負というならかみ~ご版のように画像は一つでよかったのじゃないのかね。「コロナのせいで超ヒマだったからいろいろ描き込んでみた」というのだったら主客転倒でしょ。

 

おそらくやなぎはらには、日本政府の対応の遅さ、強制力を伴わない「緊急事態措置」に対する苛立ちと焦りもあったものと思われる。

しかし、司令塔的な立場のプランナーがきちんとしたビジョンや方針を持って発信しなければ、末端でうまく運用されるわけがない。その場しのぎの発信ではこの情報過多の中で見過ごされるのがオチ。それがツルの基本的な見方です。

 

(続く)

2020年7月 6日 (月)

【陰陽編】②:The Best “Social Distancing” ―― B

(承前)

 

作者はデザインのプロではなかったわけだ。しかし不思議にもそのプロセスは、東京五輪エンブレムの野老朝雄が「定規とコンパスだけで作れる紋様」にこだわっていることと共通点が見出せるようです。『手元にあるものだけを使って形にしていきました』。

 

もっとも蜂谷は、営業部といっても広告営業を担当しているそうだから、こうした広告デザインとも無縁ではなかっただろう。検索をかけてみると、各務原市立鵜沼中学校・私立美濃加茂高等学校時代は陸上部、青山学院大学ではアナウンス研究会で会長を務めていた由。
本人へのインタビュー記事も出ている。

 

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(2020.05.12 FNNプライムオンライン 抜粋)

 

〔前略〕

 

ーーどのようにして作った?
僕個人でデザインソフトを持っていなかったので、パワーポイントの図形を組み合わせて作成しました。元となる文字の上に黒の四角形を重ね、その上から白の円を文字の空白部分に当てはめて作成しています。

 

ーーどのようにしてこの広告は思いついたの?
ソーシャルディスタンスを呼びかけると同時に、実際に広告を見た方に「距離をとること」をアクションとして起こしてもらえる広告を作りたいと思い、同じようなコンセプトのデザインの資料を集めて、最終的にあの形になりました。

 

ーー広告に込められた思いは?
「外出自粛中の皆さんに楽しみを」という思いが、まず第一にあります。さらに、ゴールデンウイーク期間が終了しても、ソーシャルディスタンスを引き続き保った生活を呼びかけて「まだまだ我慢が必要です」ということを岐阜県で発行する地元メディアとして、岐阜県民に伝えたいという思いで制作をいたしました。

 

〔中略〕

 

ーーTwitterなどSNSの反響に対してはどう思う?
想像以上の反響があり、正直かなり驚いています。岐阜だけでなく全国の人に知ってもらえたことは非常に嬉しい限りです。

 

〔中略〕

 

今回、そもそものデザインが素晴らしいということもあるが、話題となった要因の一つとして、作成者である蜂谷さんが「特にデザインについては勉強らしいものはしていません」と語っていることも理由にありそうだ。

 

「同僚や家族に確認をしてもらいながら制作しましたが、なかなか初見で読める方は少なかったと思います。特に新聞紙の1ページのサイズで見ると、より読みづらいのではないかと思います。」と制作過程に関しても答えてくれた。

 

〔中略〕

 

蜂谷さんは「新型コロナウイルスの感染者数は日ごとに減っている状況ですが、『離れていても心はひとつ』に気を引き締めて生活しましょう。収束したらぜひ、岐阜県に来てください!美味しいものもいいトコロもたくさんです!」と新型コロナの収束を願いながらも、前向きに語ってくれた。
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はー、参りました、コメントも完璧で。

 

「より読みづらい」広告を目指したとはねえ(+_+)、あはは。でも、FNN記事はちょっと褒め過ぎだと思う。
ネットでは、withnewsの「この仕掛けを使った看板から着想を得て」という記述から、2年ほど前に話題になったというこれ↓がOriginではないかとの観測も流れた。

 

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(2018.06.10 Twitter 桜島ニニコ アカウント)

 

この看板、遠くからだと「報」が読めるのに近づくと全然文字じゃないの、すごくない?

 

Houonfuneralhall
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これですたい。福岡ジモティのツルにはピンときたけど、「前原/まえばる」「周船寺/すせんじ」「今宿/いまじゅく」「西新/にしじん」って、いずれも福岡市西部やその近郊の地名なんですよね。西新なんて、ツルは小4まで住んどったもん。「飯氏/いいじ」はぶっちゃけ知らんかったし、「報恩」という斎場も聞いたことがなかったけど。
ただ、これらの斎場も今はもう存在しないようです、少なくともこの名前では。葬儀屋っつうのもM&Aが激しい世界で、しょっちゅう名前が変わっとう印象やけんね。
やけど、「岐阜」のルーツが「福岡」にあるなんてことがほんとにあるんかいな?

 

発想自体がオリジナルでないのならば、『今回、そもそものデザインが素晴らしいということもあるが』云々とまで褒めそやすものでもないように思う。たとえ、『見た方に「距離をとること」をアクションとして起こしてもらえる』という効果の面で目を瞠るものがあったにせよ。

 

おまけです。
余勢を駆って、1週間後にはこんなものも現れた。

 

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(2020.05.13 Twitter 岐阜新聞女子net 公式アカウント)

 

【新作】例のアレ 読めますよね?

 

Gifunewspaperad
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作者が誰なのか、同じ会社の蜂谷なのかどうかはわからない。
でも、輝きはもう失われてしまっている気がする。正方形のブロックごとの円形パーツの配置の偏差が05.06版よりかなり小さくなっていて、その意味でわかりやすい(=驚きがない)し、描き込まれたフレーズを判読できたところで特段新たな知的覚醒を呼ぶわけでもない(これを見た学生諸君が何らかのアクションを惹起させられるわけではない)。
処女作を超えられないというんですかね(ばっさり)。そりゃまあ、ツルにはこの発想はできなかっただろうけれども。

 

他にも、このパターンで「河野太郎」と描いてみたなんていう輩もいたようだし(何故にソレ(?_?))、ぶっちゃけ、話題になりやすい、しかし同時に色物扱いもされやすい、そんなデザインだったとなるんでしょうか。

2020年7月 5日 (日)

【陰陽編】②:The Best “Social Distancing” ―― A

(承前)

 

もう一つ、秀逸なネタを挙げとこう。

 

岐阜市
株式会社岐阜新聞社
2020.05.06(水:振替休日) 岐阜新聞掲載 全面広告(企画特集)
蜂谷優太(同社●●●●●●)
20200506gifunewspaperadmasked

 

一部、伏字&マスキングにしてみました、種明かしは追々。

 

ゴールデンウィークの5月1日から6日まで、同紙で日替わりで掲載された「Stay Home with newspaper」という企画の最後を飾ったもので、「ソーシャル・ディスタンスを表現した紙面です。ステイホーム中の皆さんに楽しみを。」と銘打たれている。これが大がかりな隠し絵の判じ物になってたわけです。
新型コロナウイルス感染拡大の問題が(日本で)ピークに達していた頃だし(掲載日は緊急事態措置の当初期限とされていた日である)、話題を呼んでYahooのトップに載ったり、日本テレビ系列のNews Zeroなんかでも取り上げられたりしたというからご存知の向きも多いでしょうが、ツルは6月半ばまで知らなかった。だって株主総会の準備で忙しかったんだもん。

 

携帯なんかの小さな画面で見ているとネタバレしやすいかもしれないけれど、初めパソコンで目にしたせいか、ツルはまるでわかりませんでした(幸運なことに)。そして、一旦わかると驚嘆した。

 

マスキングの下には、こんなメッセージがあった。

 

20200506gifunewspaperad

 

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自分を守るため、
大切な人を守るため、
今は人との距離を保ちましょう!
またいつの日か、
いつもの距離を取り戻すために、
ソーシャル・ディスタンス。
2m以上離れて、
この紙面を見てください。
皆さんの想いが現れます。
一日でも早く平穏な日常が
取り戻せますように。
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例えば210mm × 297mmのA4の紙にプリントアウトした場合でも、2m離れたぐらいではわからない人も多いはず。ツルが周りの人で試した限りではそんな感じだった。もっと離していって3m以上になると「あっ!!!!」と声を上げる人が増えます^^;。
もとは、日刊新聞(朝刊のみ発行されているそうだけど)として標準的なサイズのブランケット判、つまり406mm × 545mmの1ページ全面にでっかく載った広告だから、「わからなさ具合」「隠し絵度合い」は一層高かったろうと思う。ソーシャル・ディスタンス効果、十二分。

 

おわかりですかね。真円や楕円の無秩序な配置と見えていたものが、突然意味ある文字列に置き換わる、鮮やかに。

 

 「離れていても 心はひとつ」

 

そう、世界は一瞬で変わる、離れてみて気づく愛もある。

 

初めの電気ショックが治まって上掲のメッセージに戻ってみると、「皆さんの想いが現れます」という言葉の深さに再び唸らされます。それとともに「あ、ソーシャル・ディスタンスって、こういう距離のこと!?」と、自分の取った行動に改めて気づかされるという、誠にCleverな構造。知らないうちに誘導されてたんですね。目から鱗が何枚も落ちまくり。

 

・・・翻って、考え込んでみると。
やなぎはらの一連のポスターとか、その他のコロナ対策を呼びかける「啓発」ツール類とかって、みな「これこれこういうことをすべきですよ」という「当為」の発想/世界に留まっているんだな。それはすぐに、「こういうことをしなきゃいけないんですよ」にすり替わり、ひいては「自粛警察」の出動を許してしまう、そうした一面も否めない。
そこには、「思わずこういうことをしたくなる」という「好子」の考え方はない。ツルが感じていた居心地の悪さはここにあったんだなと一人で納得。

 

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(Wikipedia 抜粋)

 

好子(こうし)または強化子(Reinforcer)とは、ある行動の直後に出現し、以後のその行動の生起頻度を増加させるような環境の変化(刺激の提示や刺激の増加)のことを言う。簡易的に、行動を強化するものと説明されることがある(ある行動があり、その行動の直後に提示されることで、その行動の生起頻度が増える)。
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この企画では、もう一つ注目を集めたことがありまして。

 

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(2020.05.09 withnews 抜粋)

 

この「離れることで読めるようになる」というデザインを提案したのは、営業局営業部所属の蜂谷優太さんです。蜂谷さんはなんと入社2年目。この仕掛けを使った看板から着想を得て、見よう見まねでデザインを作っていったそうです。
文字の輪郭を維持しながら、間近では読めないように余白を円でくり抜いていく作業。最終的には入稿用のデータにしているそうですが、「デザインの原案はパワーポイントで作成されています」と谷重さん[引用註:同紙営業局長 谷重耕平;つまり大ボスだろう]。「手元にあるものだけを使って形にしていきました」と話します。
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はっ!?パワポでやてぇ!?!?ツルも↓はパワポとペイントで作りましたっけ(笑)。

 

【2020.04.11 色に頼らない行き方とは何か】
Municholympicskuyo

 

組市松紋パズルはWORDで作図しましたがね(cf. 2018.02.12「オリンピック/パラリンピックエンブレムの組市松紋のパズルを作ってみた(下段)」)。
必要は発明の母なのよ。ツルの場合は何の「必要」もなかったが。
いや。

 

2019年賀状.pdf

 

(続く)

2020年7月 4日 (土)

【陰陽編】①:もう一つの「コロナ」

個人的好みの問題も大いにあるけれど、テンプレ一本槍の対策ポスターなんかより、ツルはこんなものの存在にグッときます。

 

新潟県三条市
株式会社コロナ
2020.06.13(土) 新潟日報掲載 全面広告
20200613coronacorporationad

 

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コロナではたらくかぞくをもつ、キミへ

 

まだまだ、せかいじゅうが、しんがたコロナウイルスで、
たいへんなことになっているね。

 

そとであそべなくなったり、マスクをしなきゃいけなかったり、
つらいこともたくさんあるとおもいます。

 

そんななかでも、わたしたちコロナは、
くらしをゆたかにする“つぎのかいてき”をつくろうと、
きょうも、がんばっています。

 

コロナではたらいてくれている、
キミのおとうさんやおかあさん、おじいちゃん、おばあちゃん、
おじさん、おばさん、おにいさん、おねえさんも、
いっしょうけんめいです。みんな、じまんのしゃいんです。
いえにいるときのイメージとは、ちょっとちがうかもしれないけど。

 

もし、かぞくが、コロナではたらいているということで、
キミにつらいことがあったり、なにかいやなおもいをしていたりしたら、
ほんとうにごめんなさい。
かぞくも、キミも、なんにもわるくないから。
わたしたちは、コロナというなまえに、
じぶんたちのしごとに、ほこりをもっています。

 

キミのじまんのかぞくは、
コロナのじまんのしゃいんです。

 

かぶしきがいしゃコロナのしゃちょう より

 

 

株式会社コロナは、新型コロナウィルス緊急対策「子どもの未来応援プロジェクト」を支援します。詳しくは、https://www.corona.co.jp/csr/foodbank/index.htmlまで。
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地元紙への一面広告です。この暖房機器メーカーのことは知っていたから、このコロナ禍でどうなっているだろうと漠然と気になっていた。
やりきっちゃいましたねー。ピンポイントに「自社従業員の子供」に宛てたメッセージを広告にしちゃうとは!「情」に訴えかける作戦ときたか。この機にしてその独自性、勉強になります。

 

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<社名の由来>
創業者である内田鐵衛が、在学していた東京電機学校(現在の東京電機大学)で実験中によく見たコロナ放電の発光色と、石油コンロの研究中に暗がりで見つめたコンロの青い炎が似ていることに気付きました。
これに太陽の周囲に現れるコロナのイメージを重ね合わせ、石油燃焼機器を象徴的に表現し、かつ覚えやすく親しみやすいブランド名として「コロナ」と名付け、1935年(昭和10年)に商標登録いたしました。
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爾来85年にわたる歴史を重ねてきて、今回は「ウイルスのイメージを重ね合わせられる」という椿事に巻き込まれたわけだ。

 

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<代表取締役社長 小林一芳 コメント>
新型コロナウィルスの感染拡大が顕著になった2月中旬以降、アジア地区におけるサプライチェーンが途絶状態になりました。当社も部品調達に懸念がでましたが、日々の状況確認を行い、調達・生産・物流・販売の各機能を維持する企業努力で、住宅設備機器の供給責任を果たしてまいりました。

 

傍らでは、 当社の社名が新型コロナウィルスを連想させることから、社員の家族やお子さんが学校やメディアで何気なく耳にする言葉に心を痛め、落ち込むようなことがあったと耳に入りました。

 

これを受け、特にお子さんには「当社で働くあなたのご両親に誇りを持ってほしい」と是非伝えたく、この度のメッセージを発信すると共に、全社員に同内容の手紙を送りました。

 

<現状における私たちの取り組み>
当社は、 従業員およびお取引き先様の感染防止・安全確保を優先し、新しい生活様式に対応する生産・販売活動を実践しながら、お客様に快適な暮らしをお届けすべく事業活動を継続してまいります。

また、今般の新型コロナウィルス感染症の影響により、困難な状況に直面したご家庭を支えている「子どもの未来応援プロジェクト」を支援します。
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品格を感じるのは、この広告を会社サイトには掲載していないこと(記者発表資料の配信は行ったようだが)。またまた勉強になります。

 

ツルの(新しい)会社は食品関係なので、「安定的な供給責任」という問題はもとから常に向き合っている感じだし、今般のコロナ禍でその意識は一層強くなった気がする(東日本大震災や鳥インフルエンザの時もそうだったという)。地方の企業にして。いや、やっぱり地方がちゃんとしっかりしてないとね。むろん、それが「殿様」「井の中の蛙」になってしまうリスクも大きいとわかり始めているけれど。
誠に、万物に陰あれば陽あり、陽あれば陰あり。

 

≪「巣ごもり」してたってヒトは同じようにメシを食らうんですよ、毎日≫

 

とまあ、転職以来(いや、そのちょっと前から)「地方企業」の在り方がやたら気になるツルでした。

 

(続く)

2020年7月 2日 (木)

【顚末編】ウサギ・バトルのその後

cf.
2016.05.01〜02「野心と不安 → 挫折と希望」
2017.05.29〜30「もう一度、野心」
2017.05.31「もう一つの野心」
2017.10.01〜02「もち-うさぎ latest update」
2018.05.09「糸の切れたキャラは何処へ行くのか」

 

あの「もち-うさぎ」の20周年記念日だった2020年3月3日から遅れること三月ほど経った頃、こんな代役が作られつつあるのに気づいてかなり仰天した。

 

新潟県西蒲原郡弥彦村
マスコットキャラクター
(愛称未定)
Yahikovillagechara1

 

Yahikovillagechara2

 

新型コロナウイルス感染が緩やかに収まりかけていた今年5月下旬、着ぐるみが既に完成した姿で発表された非公募キャラで、二次元画像は公表されていない。(コロナ禍拡大で当初のスケジューリングが狂ったであろうことは想像に難くない。)
もち-うさぎとの契約が終了してから2年余り、空席が続いていた弥彦村公式キャラクターの座がやっと埋まったわけですが・・・。

 

≪また[ウサギ]なん?!?!≫

 

ええ、でもそれだけではなくて。

 

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(2020.05.25 ケンオー・ドットコム 抜粋)

 

新潟県弥彦村の[うさぎ]伝説に登場する「良幸餅(うさちもち)」をモチーフにした新たなマスコットキャラクターが誕生。名前はまだなく、5つの候補から村民の投票で決める。

 

ふっくらしたほおを赤く染め、弥彦村に人を引き寄せるという願いを込めて耳は人と人を結びつけるという意味の[水引]の形をしている。
首から[鳥居]を下げ、[はっぴ]と、[みこ]風の2種類の衣装を用意し、いろいろなイベントに対応して活躍できるようにした。着替えるキャラクターは珍しい。

 

2015年5月から弥彦のPRマスコットキャラクターとして「もち-うさぎ」が活躍していたが、18年4月で契約を終え、新たなキャラクター制作に取り組むことになった。
イベント会社と相談しながらコンセプトを決め、頭部のデザインを委託した。小林豊彦村長の子どもたちの意見を反映し、子どもたちから愛されるキャラクターをつくりあげたいという思いもあり、胴体部分は昨年10月に弥彦中学校美術部の部員からデザインしてもらった。

 

新型コロナウイルス感染症の影響でイベントが軒並み中止、延期されているので、新ゆるキャラのデビューXデーはしばらく先になりそう。

 

〔後略〕
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≪ええぇ、[餅]までかぶっとるんかい!!≫

 

思い切ったねえ。桜餅をモチーフにしていた先代への面当てのように見えなくもない。

 

弥彦村に兎伝説があるとは不勉強にして全く知らなかったので軽くググってみると、引っかかってきたのが弥彦観光協会のサイト「弥彦浪漫」。

 

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弥彦名産「玉兎」の由来
大昔、霊峰弥彦山に沢山の兎が棲んでいたが、毎日、里へ下りては神領農民達の大切な田畑を荒らす為に、ほとほと困り果ててしまった。
農民達の苦しみをお聞きになった彌彦大神様は、早速弥彦山にいる兎達を全部集められて、大切な田畑を荒らすことのないようにとお諭しになったので、すっかり恐れ入った兎達は、以後絶対に里へ下りていたずらをしませんと固く誓い、それから後はぷっつりと被害が無くなったと云う。
神領の農民達は彌彦大神様の御神徳を大変感謝し、大神様のお諭しを聞いて畏まっている兎達の丸くなった姿を米の粉で形作って献上した所、大神様はこの菓子を喜んでお召し上がりになられ、「良幸餅(うさちもち)」と名付けられたと云う。
良幸餅・・・ウサギ餅は、彌彦大神様の宏大無辺の御神徳を今の世まで語り伝える弥彦の名産品であります。

弥彦名産玉兎組合
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「彌彦大神」は越後国を開拓したと伝わる天香山命(あめのかごやまのみこと)のことで、これを祀ったのが越後国一の宮、ご当地にある弥彦神社。昔、東京株式懇話会の7月部会で訪れたことがある。大変立派なお社です。(わかる人にはわかるでしょうが、今年の「7月部会」は一泊旅行に行ったりするところはないんだよねぇ?それとももうそういう時代じゃないのかな。)

 

しかし、なんじゃい。ずっと前に書いたことがそのまま当てはまる気がする。

 

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【2013.10.13「下ぶくれの神様 再び」】

 

民話というものが有しているはずの、抽象化・普遍化や忘却による匿名化といった過程を経ていないように感じられる。話が生しいんですよ。だから微妙に小気味良くない。

 

うーん、例えば、この店が今も実際にあって、「創業寛永六年 ガラガラ餅本舗 須磨家」なんて大店になってるとする。で、店内に「門真名物 ガラガラ餅の謂れ」なんて額がかかってて、そこに書かれてるのがこの話、てなことだったらしっくり来るんですけどね。菓子折の中に入ってる栞でもええけど。
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でもそうなると、「ご当地の伝説」ではなくて「銘菓の謂われ」に過ぎないよね。いや、そう取られることを避けて「ご当地銘菓玉兎を模したキャラ」じゃなくて「伝説の良幸餅を模したキャラ」にしたのか(微伏線)。

 

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(2020.05.28 新潟日報)

 

〔前略〕

 

村では2015年から約3年間、同じくうさぎをモチーフにした「もち-うさぎ」が公認キャラとして活動した。版権の関係で18年に卒業したが、お別れイベントには県外ファンも含む約100人が村に集まり、卒業祝いのケーキをもらうほど愛されていたという。

 

当時版権を管理していた坂井商店(弥彦村)の坂井良一社長(64)は「もち-うさぎをしのぎ、新キャラクター目当てに観光客が来るくらいの全国的な人気になってほしい」と期待する。ただ、新型コロナウイルスの感染防止のため当面は大勢の観光客が集まるイベントは開けず、村は「まずは村内、県内を中心に知名度を上げたい」としている。

 

〔後略〕
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あまりに直球な坂井商店社長の発言にちょっと驚きます。もち-うさぎ作者MAKIと坂井商店の間にはだいぶドロドロがあったようだから、今度はうまくおやんなさいまし。彌彦大神の神威によって、もち-うさぎの轍を踏んだり、しんじょう君のような筋の悪い話に巻き込まれたりすることがありませんように。

 

お名前候補は「ミコぴょん」「弥彦みこと」「うさ玉」「ひこ姫」「うさちー」の5点。投票は6月26日(金)までだったのでもう締め切られてますが、結果はまだ発表されていません。
上記の経緯からして、「うさ玉」に決まる確率はかなり高いと思うぞ。

2020年6月30日 (火)

【顚末編】カワウソ・バトルのその後

cf.
2014.11.12「失われた友を求めて」
2019.01.19~20「謎が謎呼ぶ、闇が闇呼ぶ」
2019.02.08~27「瓦解 崩壊 信頼 未来」
2019.10.09「涼しくなってもバトルは熱い」

 

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ここで「ちぃたん☆」との法廷闘争のその後の推移を追いかけたいけど、それは別稿に譲るとしよう。
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そのことですが、こういう具合。

 

前にどこまで書いてたかというと、2019年2月、須崎市が株式会社クリーブラッツに対し「ちぃたん☆」(同社社員の飼っていたペットで一時は須崎市の観光大使を務めていたコツメカワウソではなく、キャラクターの方である)の使用停止を求めて仮処分を東京地裁に申し立て、しかしこれが9月に却下され、さらに須崎市が10月に即時抗告することになったところまで。その後は如何に・・・?

 

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(2019.12.26 高知新聞 抜粋)

 

高知県須崎市がキャラクター「ちぃたん☆」の活動停止を求めた仮処分申請で、知財高裁は25日、申請を却下した東京地裁決定を不服とする須崎市の即時抗告を棄却した。

 

〔中略〕

 

須崎市によると、10月2日に知財高裁に抗告手続きしたが弁論での審理はなく、書面提出の段階で棄却された。一審決定と同様、クリーブラッツ社がちぃたん☆のイラストや着ぐるみを使用することに関し、須崎市側の黙示の許諾を認める決定だったという。

 

〔後略〕
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Oh, no! Bad Christmas present!!
こういうのを「門前払い」「取りつく島もない」「にべもない」などと言うんだろうな。

 

2019.07.08付の須崎市の仮処分申立 主張書面(08.06市長定例会見の資料として市サイトに載っている)には、次のような記載があった。ツルが一時的に路頭に迷ってた頃だわ、花の東京で。

 

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債務者は、一方で、コツメカワウソ「ちぃたん☆」を須崎市の観光大使に就任させるという名目で債権者に接近しつつ、他方で、上記意図を隠し、全く別のキャラクターの創作を依頼するかのように装って、債権者の職員に頼んで、しんじょう君をデザインした■■■を紹介してもらった。
そして、債務者は、事前に債権者からしんじょう君のデッドコピーのキャラクターを作ることについて何らの承諾も得ていなかったにもかかわらず、■■■に対し、「今後観光大使化なので非常に似せていただきたい」(甲14の39頁)などと申し向けて、しんじょう君をデッドコピーしたキャラクターのデザインを依頼した。
こうして、債務者は、平成29年9月、■■■から、しんじょう君をデッドコピーしたキャラクター「ちぃたん☆」のデザイン画を得て、直ちに、それを三次元化した着ぐるみを製作した。
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ここの「■■■」は「端広こう」ないしはその本名のことですね。「債権者」とは須崎市、「債務者」とは株式会社クリーブラッツ。
なるほどぉ。この作者もク社に騙されて類似キャラを作らされた、という構図になるわけね、この主張によれば。

 

本書面は須崎市側についた徳島市の弁護士法人 中田・島尾法律事務所が作成したものですが、割とすげえ理屈が並んでいて、読んでるこちらが赤面するような箇所がいくらかあります。

 

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債権者は、債務者から、コツメカワウソ「ちぃたん☆」を須崎市の観光大使に就任させ、須崎市のPRに尽力したい旨の申し出を受け、真実、債務者がそのような意図を有し、善意で申し出たものと誤信した。
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債務者は、事前に債権者の了承を得ることなく、平成30年1月18日に開催された委嘱式に際し、コツメカワウソ「ちぃたん☆」のみならず、しんじょう君をデッドコピーしたキャラクター「ちぃたん☆」を同席させた。
債権者は、事前に知らされておらず、当日、初めてキャラクター「ちぃたん☆」の参加希望を知ったが、めでたい委嘱式の場で、その参加を拒絶してトラブルになるのを避けるため、参加に応じざるを得なかった。
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ここはお上品に、「お人好し」あるいは「おめでたい」とだけ評しておきませう、ほんとは「大■■」と言いたいところだけど。(外からはそのように見えてしまうロジックの方向性をなぜ弁護士が追求していったのか、そこが知りたい。)

 

次のような記載も出てくる。

 

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そもそも、■■■は、債権者の単なる一職員に過ぎず、債権者がしんじょう君に係る著作権・商標権・商品等表示を債務者に利用許諾するにつき、対内的にも対外的にも何らの権限も有していない(甲47)。
また、債権者と■■■との■■■基本契約(甲8)は、しんじょう君のプロパティについて、ライセンスやデザイン変更を行う場合、その都度、事前に債権者の承認を要し(4条1項、3条4項)、重要な事項については事前に債権者と協議を行わなければならないほか(2条3項)、しんじょう君の従前の活動に支障が生ずるような■■■活動はできない(3条7項)ことを定めている。
このように、■■■は、第三者と■■■契約を締結するに当たっては、その都度、債権者の事前承認を必要としていたのであり、その地位は事務代行者というべきものに留まり、最終的な許諾等の権限は債権者にあった(そうでなければ、商標法31条1項ただし書にも反することになる(前述)。)。
まして、■■■は、第三者がしんじょう君をデッドコピーした標章につき商標出願することについて、同意する権限など有していなかった。
上記のとおり、■■■及び■■■は、しんじょう君に係る著作権・商標権・商品等表示の■■■、すなわち利用許諾につき何らの権限も有していない。
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ここの「■■■」のどこに「守時 健」「端広こう」が入るのか、そこは大変興味深いところです(妙なところまで伏字になってるようなのが気になるが)。須崎市が躍起となって「無権利者とのやり取りだから無効だ、しかも契約書すら交わしていない、現場サイドのメールのやり取りだけだ」と言い立てれば言い立てるほど、「そりゃこの担当者を散々好き放題にやらせといたからだろ」「市がちゃんと監督してなかったってことじゃん」というツッコミを呼び込むだけです。

 

スポーツ紙にも格好のネタを提供している。

 

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(2019.11.14 東京スポーツ 抜粋)

 

高知県須崎市のゆるキャラ「しんじょう君」のアニメ化はホントに実現するの!?同市が「しんじょう君」の著作権を侵害しているとして「ちぃたん☆」を管理する芸能事務所に、デザインや着ぐるみ使用停止の仮処分申請を東京地裁に行ったことが騒動になっている。その中で、東京地裁が「しんじょう君」のアニメ化計画に“ダメ出し”していたことが判明。もし実現しなければ、すでに出資している血税3631万円はいったい…。今、須崎市は大ピンチに立たされている――。

 

〔中略〕

 

「当初、須崎市と『ちぃたん☆』を管理する芸能事務所のクリーブラッツ社(ク社)は、関係者を通じて一緒に活動していました。須崎市が『ちぃたん☆』人気にあやかろうとしたのは間違いない。だからこそ、観光大使を委嘱したんです。『しんじょう君』と『ちぃたん☆』は似通っていますが、デザイナーを紹介したのが須崎市なのですから、当然ですね」(「ちぃたん☆」関係者)

 

〔中略〕

 

問題なのは「しんじょう君」のアニメ化計画のズサンさが法廷で明らかになったことだ。
須崎市は定例会見等で「国内外の企業から出資を募り、日本だけではなく、中国・台湾・香港をはじめ海外での放送を目指す」としている。「ダンデライオンアニメーションスタジオ」(ダ社)と原作共同開発契約を結んでいるのだが、その制作費は何と4億5000万円!須崎市によると、そのうち須崎市は原作開発費として3000万円、商標登録に関わる費用として631万円を18年度の補正予算に計上したという。
だが、これが極めて眉唾モノだという。アニメ関係者は「原作開発費とは、キャラクターデザインやプロットなどの素材を作成する費用のことですが、3000万円はハリウッドの有名コンテンツをアニメ化するぐらいの高額費用です。フルCGでもマックス500万円ではないでしょうか。事実、『ちぃたん☆』は50万円ほどで済んでいるはず。アニメ事情に疎い須崎市は、これを精査せずに出資している可能性が高い」と指摘している。

 

確かに、昨年12月14日の総務常任委員会の議事録を読む限り、議論不足は否めない。実は、東京地裁も「4億5000万円ものお金が集まり、国内外で活動するというが、それに関する詳細な企画書、試算書を出しなさい」と須崎市に指示した。しかし、同市は抽象的な資料しか提出できず、裁判所から「裏付ける客観的、具体的な資料がない」とダメ出しされた格好だ。もしアニメ化できなければ、血税3631万円はムダになる可能性が高い。
それだけではない。須崎市は「ダンデライオン社とともに大手企業と『しんじょう君』のゲーム化やアニメ化の案件を進めていた。『ちぃたん☆』の過激な動画のせいでなくなった」と主張したが、ク社がこの企業に確認したところ、中止になったのは、ダ社が具体的なビジネス試算書を提出していなかったことが原因だった。つまり、計画があやふやな上、行政が司法の場で虚偽の陳述をしたということだ。これはもう前代未聞の不祥事と言える。

 

本紙は、ダ社と須崎市に対し、事実確認したところ「須崎市とクリーブラッツ社の裁判なので、弊社がお答えするのは難しい」(ダ社ライツマネジメント室)、須崎市元気創造課も「係争中の案件のため、個別の回答は差し控えさせていただきます」とした。

 

来年1月26日には須崎市長選が行われる。楠瀬耕作市長(59)は「しんじょう君」を推進してきただけに、市民に納得いく説明をしない限り、影響は避けられそうにない[引用註:無投票で3選された]。

 

【ことごとく却下される須崎市の主張】今回の裁判で、須崎市は虚偽陳述だけではなく、荒唐無稽な主張をしているという。

 

「『ちぃたん☆』側が商業活動を行う上で須崎市の許可証を求めたとき、元気創造課の担当職員は『協議の結果、特に許可の必要はない』と回答したんです。それなのに、裁判では須崎市が『決裁権のない市の職員が勝手にやったことなので無効』と主張したんですよ」(事情通)
行政の窓口に出てきた担当者の発言が無効となれば、何を信じればいいのか…。当然、須崎市の主張は却下された。

 

また、同市は「ちぃたん☆」の過激動画によって、「『しんじょう君』の価値が毀損された」「市にクレームが来た」と訴えるが、実は「しんじょう君」も過去に過激動画を配信していたことが判明。「田畑に人を生き埋めにしたり、流鏑馬(やぶさめ)と称し、車の中からエアガンで的を撃ったりしています」(同事情通)と、完全に“ブーメラン”となっている。
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面白い記事ではあるけれど、ところどころロジックが?だし、「須崎市が『ちぃたん☆』人気にあやかろうとしたのは間違いない」という「「ちぃたん☆」関係者」の発言は一方的で、妥当なものではないだろう。
しんじょう君のゆるキャラグランプリ優勝は2016年11月、ク社のちぃたん☆制作着手は2017年9月。同市のふるさと納税額がしんじょう君効果で前年度比300倍の6億円となったのが2015年度(2016年3月期)で、翌年度にはこれが10億円に達していた(今はどうなんだろう)。だから、倣って言うなら、まず先に「ク社が『しんじょう君』人気にあやかろうとしたのは間違いない」ではないか。

 

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(2019.12.25 サンケイスポーツ 抜粋)

 

楠瀬耕作市長は「主張が認められず残念。棄却理由を精査し、対応を決定したい」とのコメントを出した。
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しかしその後は尻すぼみとなり、今年2月の守時の退職に到ったようである。

 

ああ、筋の悪い手合いが麻の葉の如く入り乱れておどろに大乱闘、な感じ。
ツル思うに、運営側、行政側にある大目的は「地域興し」のはずで、ご当地キャラはそのための手段に過ぎない。そのツールが非常に有効とされた時代は去り、新たな手法を模索する時代に入っているのだろう。それはまた、東日本大震災以降いささか安易に喧伝されてきた「絆」の再考を促すものだと思う。そう、それもコロナのせいで。

2020年6月28日 (日)

【疫癘退散編】COVID狂想曲 Op.19 Mov.5(しんじょう君・もち-うさぎ コロナ対応)

(承前)

 

斯くして「やなぎはらともみてんてー」のコロナ対応ポスターは飛ぶ矢の勢いで広がっていき、各ご当地でもありがたがって拡散にこれ努めたわけ。

ネット上でもやなぎはらに対する賞讃の声が渦巻いた。以下、一例を挙げる。HN、稲葉大和氏のブログより。

 

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(2020.04.10 抜粋)

 

〔前略〕

 

まさに、一個人によるほんの小さな援助が、日本中をかけめぐるほどの大きな助けとなった、素晴らしき事例と言えるだろう。

 

〔中略〕

 

もしかすると、あなたのお住まいの街のどこかにも、似たようなポスターを見ることがあるかもしれない。そんなときは、やなぎはらさん、そしてご当地キャラの皆さんに、ぜひとも感謝の想いを伝えるようにしよう。
「いちごいちえ」も、松江市京店商店街キャラクター「みっくす」、やなぎはらともみさんに、深い感謝の意をお伝えいたします。

 

〔後略〕
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ツルは、違う考えですが。

 

あの「しんじょう君」もこのポスターを手にしていて、ちょっとびっくり。

 

20200411shinjokunmoritokicorona Hashibiroshinjokuncorona

 

【2014.11.12「失われた友を求めて」】・【2019.01.19~20「謎が謎呼ぶ、闇が闇呼ぶ」】・【2019.02.08~27「瓦解 崩壊 信頼 未来」】・【2019.10.09「涼しくなってもバトルは熱い」】

高知県須崎市
かわうそキャラクター
しんじょう君
端広こう
〔2013年4月発表〕

 

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(2020.04.11 高知新聞 抜粋)

 

須崎市は市キャラクター「しんじょう君」の運営事業を4月から、元市職員が起業した民間企業に委託した。市は「新しい企画を増やし、さらに活発な活動を」と期待している。

 

しんじょう君は2013年4月に誕生以来、ブログやツイッターを通じて全国に人気を広げた。16年には「ゆるキャラグランプリ(GP)」で優勝。その後も、パリのジャパンエキスポに参加したり、eスポーツに参戦したりするなど、活動の幅を広げてきた。市のふるさと納税寄付額の大幅増にも貢献しており、市PRの中心的存在だ。

 

事業は当初から、市元気創造課の守時 健さん(34)が主に担当。だが、事業スタッフの地域おこし協力隊や臨時職員は3年程度で入れ替わるため、ノウハウやスキルの集積が難しかった。“育ての親”の守時さんは「民間で効率的に運営したい」と2月末で市を退職。地域創生をうたう企画会社「パンクチュアル」(須崎市緑町)を3月に設立した。

 

〔後略〕
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従って、コロナ感染防止啓発が独立後最初のお仕事だったことになりそうだ。そう、記事内容とは裏腹に、イベントの類は悉く中止/延期の御時世、ご当地でもキャラクターは出番をすっかりなくしてしまっているわけ。外出と船出には強過ぎるAgainstの風が吹く。(しかしそこは考え様、こういう時こそ「民間で効率的に」の腕の見せどころ。この社長さん、その後「コロナ禍で行き場をなくした20万匹のご当地産高級カンパチのブランド名募集」や「しんじょう君グッズ通販サイトを改変してご当地産品の『高知かわうそ市場』オープン」に取り組んだ由。)

 

上掲のポスターにはパ社のクレジットが付されている。ライバル(?)の株式会社クリーブラッツも、いっそのことこのポスターまでパクっちゃえば?

どうでもいいけど「イケメンのアテンド」売りだったのに、市役所を退職して(そこんとこの事情が知りたい/いや、知りたくない)一層不思議な感じになっちゃいましたね。守時 健の京本政樹化。古いか。守時 健の氷川きよし化(テレビをほとんど見ないツル、最近やたら友近がキレイになったと思ったら氷川きよしクンでした)。

 

Hikawakiyoshipapillon

 

この写真では木村佳乃にも似ている(≧▽≦)。

 

ご当地では、上掲の記事を額面どおりの価値で受け取る人ばかりではないだろう。
「関西大学と関大前の情報紙」を謳う「ブームスポーツ」なるサイトには次の一節が残る。

 

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(2017.11.11「しんじょう君のアテンド守時 健さん 関大生時代の仰天伝説【2】」)

 

〔前略〕

 

須崎市の楠瀬耕作市長(57)は、つかみどころのない男ですよ…と笑う。守時さんを初めて見た時は〝まじか!〟と目を疑ったという。「彼、僕より政治家ですからね。パリにも連れてってくれると思ったら、連れてってくれないし。もう彼は全部ひとりでやってるんで、口出ししないようにしてますわ!」と、型破りすぎる公務員生活を〝黙認〟する。

 

〔後略〕
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そこなんですよね。つぶさに調べるほど、ク社の「ちぃたん☆」とのトラブルの遠因に、一担当者の暴走および上層部の監督不行き届きがあったのではないか、そうではないと言い切れるのか、外野席ながら大いに疑問を感じるわけです。もしもツルが須崎市職員だったら、ご当地キャラの運営事業に係る一職員の裁量権が大き過ぎて属人的になっていることに対して、不満にも思ったろうし、危惧を抱きもしただろう。やっかみとかじゃなくて、ガバナンスの問題として。ちぃたん☆が「須崎市観光大使」を名乗ることを「黙認」していたこと然り、2013年2月のキャラクター決定後商標出願を2016年10月まで行っていなかったこと然り(ゆるキャラグランプリでの優勝は2016年11月、ク社がちぃたん☆の制作に着手したのは2017年9月である)。そこを体よくお払い箱にされたのではないのか?

 

今後は、ご当地キャラを活用した地域興しという派手目で見映えのする「攻め」だけではなく、その適切な運営という「守り」もこの会社で一手に引き受けていかなくてはならないんでしょうが(「現場業務」と「管理業務」と置き換えてもいいと思う)、今までやれていなかったものを民間になったらちゃんと舵取りしていけるものでしょうか。結局のところ、筋の悪い手合いにつけ込まれたのもその「守り」の弱さのせいでしょうが。

 

ここで「ちぃたん☆」との法廷闘争のその後の推移を追いかけたいけど、それは別稿に譲るとしよう。

 

話変わって、こちらにはもっとびっくりした。

 

もち-うさぎ&もち-こねこのお洋服屋さん
2020 STAY HOME
パーカー
ブラック/トロピカルピンク
4,480円(税込)
MAKI MINATO
Makimochiusagihoodie

 

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2020 STAY HOME
一緒に2020年を乗り越えましょう^^
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ですと?!

 

今年3月3日に制作20周年を迎えたというキャラですが、1月にさる方から書き込みをいただいて以来、ちょっと気になっていた。

 

記念していろいろ企画してますよー、とだいぶ前から吹聴していたのが、いつの間にかコロナ対策グッズの範疇に(*_*)。ベースアイテムはUnited Athleの10オンス スウェットパーカー。他の(もち-うさぎ以外の)ブランドでは同様のプリントだと3,500~5,000円(税込)といった相場だから、ややお高め。他にはこんなのもあります。

 

10オンス キッズパーカー United Athle 4,000円
5.6ハイクオリティーTシャツ United Athle 2,980円
オーガニックコットンTシャツ TRUSS 2,980円
ドルマンワンピース TRUSS 3,480円

 

まあ、昔作ってイロイロあったキャラクターで「20周年です」つってもそれだけで商売させてくれるほどこの業界も甘くないということかしらん。

 

そしていつの間にかまた、SNSはあれほど振りまいていた毒気がきれいさっぱり拭い去られている・・・。Bipolarな気配すらない。

 

例えば、Hello Kittyがその膨大なアイテム展開の一環として “Stay Home” を呼びかける、というのとは訳が違うと思う。今後に向けた長期的な戦略が相変わらず見えてこないけれど、ここは「コアなファンはこんなグッズ/アイテムで20周年をお祝いしたかったろうか」と指摘するにとどめましょう。

 

≪長年の内なるトラウマと闘うことの方が大切です≫

 

おまけ。
やなぎはらともみがコロナポスターでキャラ界を次々に蚕食していったのに対し、MAKI MINATOは4月中~下旬に、持てる2つのキャラ(と1つのネタだけ)でこんなポスターを作った。

 

MakimochiusagisocialdistanceinitialMakimochiusagisocialdistancefinal

 

ファンシーなグッズのお店なんかに貼ってもらうことを想定したのかいな(このテイストで[黒い傘]はねえだろと思うけど)。「マスク」でも「手洗い」でもない “Social Distance” だけを取り上げた点がひどく象徴的に思える。

 

「政治的に正しい/politically correct」という概念は(日本では)四半世紀ほど前から広まったと記憶しているけれど(ふと思い出して調べてみたら、「政治的に正しいおとぎ話」邦訳の出版が1995年5月だった)、やなぎはら作品にせよMAKI作品にせよ、“Political Correctness” でガチガチに固められた印象。それこそがツルの一番危惧するところです。
そこを振るい落としていくと、近視眼的な(この表現は政治的に正しくないかしら?)視点しか残らない気がしている。

 

(続く)

2020年6月27日 (土)

【疫癘退散編】COVID狂想曲 Op.19 Mov.4(ニャモタン・ふぅにゃ&むむにゃ・にゃかつがわ君 コロナ対応)

(承前)

 

青森のこの企業キャラもやなぎはらの作品だそうな。これも[ネコ]なんですが。

 

Yanagiharanyamotancorona

 

青森県弘前市
株式会社ムジコ・クリエイト
弘前・青森・八戸・浪岡モータースクール
マスコットキャラクター
ニャモタン
やなぎはらともみ

 

そしてこれも[ネコ]。

 

FoonyaandmumunyacoronainitialFoonyaandmumunyacoronafinal

 

栃木県小山市
小山市美田商工会
小山市美田商工会応援キャラクター

ふぅにゃ・むむにゃ

 

キャラクター作者は不明。昨年7月に「第8回思川駅前みた笑幸まつり」でお披露目されたばかりというから相当な後発です。陽の目を見る事実上の初仕事がコロナ対応とはタイミング悪過ぎですな、運営のせいじゃないけど。
今後の世界を考えた場合、活躍の場を与えられないままに終わるのだろうか😔(因みに今年7月のみた笑幸まつりと8月のYou遊まつりは中止)。

 

そしてもう1点、是非ともぶった斬りたい[ネコ]が。

 

NyakatsugawakuncoronainitialNyakatsugawakuncoronafinal

 

岐阜県中津川市
中津川市非公式キャラクター
にゃかつがわ君

 

ご当地名菓、栗きんとんの頭をした♂の猫だそうな(ブタじゃありません)。[カメラ]と[蟇口]を提げた姿に描かれた理由は不明。

 

しかしここで、ありがちな、でもやってはいけない誤りを作者(ポスターの)は犯している。おわかり?
Final版の1ヵ所、修正しそびれてマスクを触ったままになってるんですよ。個人的には「マスクを触るな」なんてガイダンス自体、ナンセンスと思うけど、そういう問題じゃないでしょ?

 

≪やっつけ仕事してっからそーゆーハズいミスやらかすんだよ😠≫

 

違っていますかね??
 
 
♪これも猫 あれも猫 多分猫 きっと猫

 

 だって淋しいものよ Stay Homeなんて
 もっと皆で街を 元気にしたいわ
 ひとりぼっちの部屋の PCの前で
 ちょっとブームな頃の 夢を見ている
 乾いたこのキャラに 華を与えてください
 イベントの主役ひとつ 猫に譲ってください
 わたしはキャラの クリエイター

 

 それも猫 どれも猫 そうよ猫 ずっと猫
 
 
「猫」と「描」って似てるんだなあと改めて思った。

 

―Inspired by「愛の水中花」松坂慶子(1979.07.01リリース:作詞 五木寛之:作曲 小松原まさし)

 

(続く)

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