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2013年1月18日 (金)

3009年新春幻想 ―― 暦の物語【FINAL Version】

3009年巳年,人族は既にthe Lord of Creation万物の霊長たる地位から追われて久しく,十二卿紫微垣に会してConclave評定を重ねた末,藍青の惑星の新たな統治者は遂にコルカタの一匹の巨きなCobra帽蛇と極った.

帝蛇厳かに宣して曰く
「余の年に因み新たな暦を定めようと念ずるが,如何なるものがよいであろう」

①まず答えたのはアスワンの女Astrologist占星師牛であった.老いた巫女は恭しく奏上した.
「365日を冬,春,雨,夏,秋,乾の6季60日に分け,1季を上下の2月に分けるのでございます.残り5日は冬を除く季節ごと1日ずつ配して祭日に.冬季には畏れながら陛下Confinement and Hibernation蟄居冬眠に在らせられますゆえ」

②ハイデルベルクのAuthority識者馬は理詰めに説いた.
「全ての月の日数を固定して,7×4×13=364日と定める方が社会合理性に適っております,なにしろ毎月同じ曜日から始まるのですから.残り1日は年末に置いて13月29日とすればこれにも響かぬかと」

③野辺山のアマチュアStargazer天文家鼠は
「Zodiac黄道十二宮も十三宮とするのだろうか,Ophiuchus蛇遣い座が加わればあの蠱毒も弱まろうものを・・・」
などと不謹慎な思いを巡らせた・・・が,大蛇の一睨を懼れて黙っていた.

④シカゴのTricksterビジネスマン犬はプレゼンに力を込めた.
「Ladies and gentlemen, 分割しにくい13では経済に大混乱を招きます.The best way IS, 四半期ごとの最後の月に1日ずつ加えることです.残りの1日は,陛下が目覚められる啓蟄の日を当てて,特別な祝日としようではありませんか!30×12+4+1=365日,This is the American Standardこれこそグローバルスタンダード!!」
これが採られれば爵位の授与も と恃むところ大,米国民の常としてAristcrat貴族階級には弱かったのである.

⑤既に国土を喪失しVagabond流浪の身となった南洋の美女鳥は眼を瞑り羽を震わせ囁くように歌った
「楽土など要らない 海と風と虹さえあれば だけどあの樹は返して
 暦など要らない 太陽と月と星さえあれば けれどあの人を返して」

⑥「そうだとも,それにAqvavit強い酒も要るがな」
Viking海賊の血を引く極北の船乗り猪も頑丈な拳を振り上げた.生来頭脳を働かすことなど苦手,その上美女に心奪われて暦どころではなかったのだが.

⑦デリーのEngineer技術者虎はおずおずと
「そんなことより僕は,Leap second閏秒を廃止してほしいんです.超超高度情報化社会でランダムに1秒を挿入するなどリスクが高過ぎる」
と述べた.

⑧一方ジュネーブのClock Meister機巧名人羊は
「閏年は400年間に97回置かねばならん.どこにどう入れるんです」
と眉根を寄せた,完成間近い夢の万年時計の設計変更ばかりが気になって.

⑨長安のAstronomer天文博士龍は
「そもそもSolstizio d'Inverno冬至日則ちCalendario Gregorianoグレゴリオ暦12月22日を元日となすのが宜しかろう.冬極まって一陽来復,天主教の降誕祭もこの考えを引いておるのですぞ」
と博識を披露した.実は次の帝位を窺い,蛇が眠りに落ちる大晦日から啓蟄までを長くするよう企んでいたので.

⑩ミラノのデザイナー兎も同調した
「そうね,それなら陛下にもゆっくりご休養いただけるし」
高価な革細工に欠かせぬ美しい蛇族を捕獲するにはその動きの鈍る冬眠中が都合よく,こちらは猟期が延びるのを歓迎したのである.

⑪しかしブエノスアイレスのStreetgirl娼婦猫が
「南半球のEnero1月は夏の真っ盛り,冬眠だの啓蟄だのお笑い種だわ.街に出ていればわかること」
と言い放つと一同は静まり返った.皇帝となった蛇に代わり,虎の推挙で諸卿入りした(無論鼠は猛反対したが)この新参者は,真っ当かつ奔放な言動の数々で周囲を振り回すのが常であった.

⑫どさくさに紛れて平壌のSlave労働者猿は
「冬至啓蟄はどうであれ,いっそ1週を6日,1月を5週にして下さい.何なら1週5日の1月6週間でも」
と平伏した.怜にして怠,これならば週休1日の己にもいささか利するところ多しと識っての算段であった.

議論は果てしなく続いた.しかし憐れな皇帝と十二諸卿はすっかり忘れていたのである.既に気候変動は進行し,Serpentes蛇族ひいてはその他のReptilia爬虫族,さらにはAmphibia両生族,Aves鳥族,果てはMammalia哺乳族に至るまで,冬の眠りを貪る者など疾うにいなくなっていたことを・・・

― Inspired by「鳥の物語」by 中 勘助(1885.05.22〜1965.05.03)―

2013年1月 2日 (水)

新春幻想

3009年巳年、人族は既に万物の霊長the Lord of Creationたる地位から追われて久しく、十二諸侯会して評定Conclaveを重ねた末、蒼き惑星の新たな統治者は遂にコルカタの一匹の巨きな帽蛇Cobraと極った。

帝蛇厳かに宣して曰く
「余の年に因み新たな暦を作ろうと念ずるが、いかなるものがよいであろう」

①まず答えたのはアスワンの女占星師Astrologist牛であった。老いた巫女は恭しく奏上した。
「365日を冬、春、雨、夏、秋、乾の6季60日に分け、1季を上下の2月に分けるのでございます。残り5日は冬を除く季節ごと1日ずつ配して祭日に。冬季は畏れながら陛下蟄居冬眠Confinement and Hibernationに在らせられますゆえ」

②ハイデルベルクの識者Authority馬は理詰めで説いた。
「全ての月の日数を固定するならば、7×4×13=364日と定める方が社会合理性に叶っております。なにしろ毎月同じ曜日から始まるのですから。残り1日は年末に置いて13月29日とすればこれにも響かぬかと」

③野辺山のアマチュア天文家Stargazer鼠は
「黄道十二宮Zodiacも十三宮とするのだろうか、しかし蛇遣い座Ophiuchusが加わればあの蠱惑の力も・・・」
などと不謹慎な思いを巡らせた・・・が、大蛇の一睨を慴れて黙っていた。

④シカゴのビジネスマンTrickster犬はプレゼンに力を込めた。
「Ladies and gentlemen, 分割しにくい13では経済に大混乱を招きます。The best way IS, 四半期ごとの最後の月に1日ずつ加えることです。残りの1日は、陛下が目覚められる啓蟄を特別な祝日としようではありませんか!30×12+4+1=365日、これこそグローバルスタンダードThis is the American Standard!!」
これが採られれば爵位の授与も と恃むところ大、米国民の常として貴族階級Aristcratには弱かったのである。

⑤既に国土を喪失し流浪の身Vagabondとなった南洋の美女鳥は眼を瞑り囁くように歌った
「楽土など要らない 海と風と虹さえあれば だけどあの樹は返して
暦など要らない 太陽と星と月さえあれば けれどあの人を返して」

⑥「そうだとも、それに強い酒Aqvavitも要るがな」
海賊Vikingの血を引く極北の船乗り猪も太い拳を振り上げた。生来頭脳を働かすことなど苦手、その上美女に心奪われて暦どころではなかったのだが。

⑦デリーの技術者Engineer虎はおずおずと
「そんなことより僕は、閏秒Leap secondを廃止してほしいんです。超超高度情報化社会でランダムに1秒を挿入するなどリスクが高過ぎる」
と述べた。

⑧一方ジュネーブの時計造りの親方Meister羊は
「閏年は400年間に97回置かねばならん。どこにどう入れるんです」
と眉根を寄せた、完成間近い夢の万年時計の設計変更ばかりが気になって。

⑨長安の天文博士Astronomer龍は
「そもそも冬至日Solstizio d'Inverno則ちグレゴリオ暦Calendario Gregoriano12月22日を元日となすのがよろしかろう。冬極まって一陽来復、天主教の降誕祭もこの考えを引いておるのですぞ」
と博識を披露した。実は次期帝位を窺い、蛇が眠りに落ちる大晦日から啓蟄までを長くするよう企んでいたので。

⑩ミラノのファッション業者兎も同調した
「そうね、それなら陛下にもゆっくりとご休養いただけるし」
高価な革製品の細工に欠かせぬ美しい蛇族を捕獲するにはその動きの鈍る冬眠中が都合よく、こちらは猟期が延びるのを歓迎したのである。

⑪しかしブエノスアイレスの娼婦Streetgirl猫が
「南半球の1月Eneroは夏の真っ盛り、冬眠だの啓蟄だのお笑い草だわ。街に出ていればわかること」
と言い放つと一同は静まり返った。皇帝となった蛇に代わり、虎の推挙で十二卿に仲間入りした(無論鼠は猛反対したが)この新参者は、奔放かつ真っ当な言動で諸侯を振り回すのが常であった。

⑫どさくさに紛れて平壌の労働者Slave猿は
「冬至啓蟄はどうであれ、いっそ1週を6日、1月を5週にして下さい。何なら1週5日の1月6週でも」
と平伏した。怜にして怠、これならば週休1日の己れにもいささか利すること多しと識っての算段であった。


議論は果てしなく続いた。しかし憐れな皇帝と十二諸侯はすっかり忘れていたのである。既に気候変動は進行し、蛇族Serpentesひいては爬虫類Reptiliaに冬眠を貪る者など疾うにいなくなっていたことを・・・

2012年1月 1日 (日)

2012年の年賀状

新年おめでとうございますbirthday

今年は年賀状を控える向きも多いと聞きますが、ツル的にはとんでもない。
こんな年ですからこそと、11月の声を聞いてから年賀状制作に勤しんでおりました。ツルにとっては年賀状とはもらうものではなく出すものなのであーる。

ツルの年賀状と言えば、もち、プリントゴッコ!もはや消滅危惧種、いや、消滅確定種というべきかも。2012年末にはとうとう消耗品まで販売中止になるとやら(T_T)(T_T)でもしっかり買いだめしてあるもんね(^^)v
とはいえ先日新宿の世界堂に行ってスクリーンやらランプやらをさらに買い増し(買い占め?)してきましたが、売り場に「ありがとうプリントゴッコ」というディスプレイがデカデカと出ていました、うううweep

新年は辰年。おのずと力が入ります。
かっくいーのにしよっと。
で、今年はこんなのになりました↓

2012年の年賀状

実はこのデザインは一回り前の辰年、2000年いや二千年の年賀状用に考えていたもの。
毎回年始のうちに次の年の原案ぐらいは考えるので(@_@)、1999年の2月頃には「竜」と「二千年」の小下絵はほぼ完成していました。(だいたいその頃になると飽きてきて、11月まで眠らせちゃうんだけど)
でも、3月に父親が入院、6月に他界し、2000年の年賀状は幻と化してしまいました。さすがに喪中欠礼をプリントゴッコでVisualise、てなことはいたしかねましたので。

で、時は流れ干支は一巡り。
あの時の竜を召喚復活させるか、あるいは新しく作り上げるか。
竜やドラゴンの図像はよく目にするけど、なんと言っても顔が命!どことなく卑しい感じのも多くて、なかなか気に入るようなのには出会いません。(なんと言っても想像上の霊獣というか聖獣だから、参考資料は大事sweat01
それと、全身を描きたいのだけど、「尾」まで表してある竜って少ないんだよね。

結局やっぱり12年前のアレでいこうってことで「十二」の文字を加え、「二千十二年」に「竜」はついに目覚めました。12年間温めましたぜ(笑)

ところが。いまいちどうも気に入らない。いえ、竜の顔や肢体がってこととかではなく、全体の印象が弱くなっちゃった点。「二千年」と「二千十二年」では歴然たる差を感じるわけです。だから、当初直感的に思っていた、背景はシンプルな白地にするのが一番インパクト強いという考えにも素直に頷けなくなった。

一方、やはり心の隅にひっかかっていたのは東日本大震災のこと。あの揺れと津波と放射線と。いろいろありましたね。知り合いには17年前神戸あたりで被災し、その後福島にお嫁に行き、住めなくなって今は山形→高山と避難を続けている人もいる。

そんなことも感じられて、いくらか描き足しました。微妙にコンセプト変更、珍しくも。

実は、竜を描き上げている途中、なぜだかわからないけれど「太陽風」という言葉が繰り返し頭に浮かんでいた。太陽から超高速で放出される高温の電離した粒子。
そこから、宇宙空間に浮かんでいるイメージ、昴のイメージ、オーロラのイメージ、放射線のイメージ、犠牲者のイメージ、冷やし鎮めるイメージ、そんなものも湧き上がってきました。
心境の変化ということかもしれないし、それこそが震災がツルの心理に与えた影響なんだと言えるかもしれない。あるいは、12年前に父とともに眠りに就いた竜をこの2012年に呼び起こす意義もそこにあるかもしれない。(おいおいどこまで妄想すんだよ)

そこからいろいろ考え抜いた末、結局描き加えたのは地球と空と散華。

地球は、実は仕事で作ったウチの会社の2008年3月期Annual Reportに掲載したグラフィックから拝借したもの(ツルは別にデザイナーとかクリエイターとかの職業ではありませんが)。ああいう地球って、よく目にするような気がするけど、いざ探すとなるとネットでも案外見つからないもんでした。特に、あのあたりの位置に日本列島がきてるのって。点描は全部マニュアル描きの力仕事っす(-.-)y-~

空の部分は、あえて点描にせず、「沸き上がる」あるいは「降り注ぐ」イメージで放射状に描き込み。2002年の年賀状(そのうち紹介すっかな・・・)の「空」の下絵も再利用しつつ。定規をいちいち当てて、ペンの太さを変えながら・・・

散華は空中庭園@下丸子で栽培している花蓮の画像から取りました。でも蓮じゃあまりにアレだし、蓮の花は前に(実は喪明けの2001年)使ったことあるしで、桜の花びらに微修正。secret2枚だけピンクの香りインクを使用secret

ちょっと象徴主義に傾斜しちゃった感じ。そして多義的でもあります。
だから、雨が地上に降っていくと受け取ってもらっても構わないし、地球から何かが吹き出していると取ってもらっても構わない。散華は竜を荘厳しているのかもしれないし、犠牲者を悼むものと見る向きもあろう。それに、「地球」を見出す人も「日本」を見出す人もいるはずだし。

「賀春」の文字は父親の筆になるものです。生前、年賀状用にってことで頼み込んで半紙にいろいろ揮毫してもらったのがありまして。結構重宝してます(笑)。まだそこそこ残ってるしーscissors

結局、そんなこんなで全9色5版になりました。
版画って、決して色数多けりゃいいってもんじゃないけど、今回はなにげに空だけで3色(@_@)も使っちゃったよ。グラデーションをかけようとするとどうしても色数が増えちゃう。散華も2色使いで。
色の取り合わせは実際にインクを置いてみないとわからないもんだし、今回3色ほど混色で作ったりしたこともあって、ほんとは調色用のテスト版作った方がよかったんだけど・・・暇がなくて省いた結果、グラデ効果があまり出せてない気もしますがね(苦)

さあ、来年は巳年だ。どんなのにしようかな。いつも思うんだけど、竜の次に蛇が来るって、順番悪すぎ!!

2010年12月31日 (金)

2011年の年賀状

いやー、やれやれ今年もやっとかっとで完成しました・・・今どきプリントゴッコですけんね。

元日には間に合わないなーcoldsweats01許して。

2011年の年賀状

2010年1月 1日 (金)

2010年の年賀状

あけおめ。

今年もよろしくお願いします。博多の実家に帰省しとるツルです。

プリントゴッコで年賀状!

・・・新年のご挨拶もソウソウに、ですが、今宵はみごとな満月ですよ!

新春の満月

月齢15. 6ですと。日本海気候の博多の冬でこんなにきれいに満月が、しかも元日に見られるのって案外珍しいかも。関東の空っ風の冬とは違ってね。

携帯で撮ってみたのだけれど、やっぱり、なんのことやらって感じになってしまいましたが(-.-)y-~

まだ現在は昇ってきて間がないせいか赤みを帯びているけど、夜が更けるにつれ佳い寒月の風情になるのではないかと思われ。

てなわけで、初日の出ならぬ初月の出(語呂が悪いわー)でした。

(撮影地:老司大池西端)

2017年6月
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